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一般社団法人クラウド活用・地域ICT投資促進協議会(CLOUDIL)によるコラムです

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CLOUDILコラム: 2019年11月

クラウドによる生産性向上策は、人材確保の特効薬

 生産性向上と人材確保は、一見あまり関係がないように思えます。しかし、そんなことはありません。

 例えば、生産性が向上し顧客への納品など早くなれば、顧客にも大きなメリットがあります。顧客から、「助かったよ」「また頼むよ」などと喜ばれることで、仕事のやりがいや向上心が高まり、離職者が減ることにもつながるでしょう。

 「誰かの役に立っている」という意識は大きなモチベーションになります。また、役に立ちたいという意識が、新しい製品やサービスを生み出す原動力にもなるでしょう。

 では、この“お役立ち”を実現するにはどうすればよいのでしょうか。それには、クラウドサービスを利用するのがもっとも簡単です。例えば、見積もり提出や価格交渉で決裁をスピーディにしようとするとき、最近のクラウドサービスの中には、AIを活用して過去に作成した見積書の内容から、その担当者が依頼されている案件の参考になるものをチョイスする機能を持ったものも出てきています。また、クラウドストレージサービスを使えば、時間、場所を問わず、参考になる過去の見積書のドキュメントを検索し、素早く正確な見積書を作成することもできます。

 決裁についても、すべての業務プロセスをクラウドで操作できるサービスを活用することで、迅速化することが可能です。顧客との交渉内容をすぐに文書化して決裁を仰ぎ、たとえ上司が出張中でも、すぐに情報を把握して決裁が下りるようにすれば、時間に追われている顧客の担当者も「仕事が早いね」と喜ぶことになるでしょう。

 見積書にしても、決裁にしても、顧客先からオフィスに戻って作成し、上司もオフィスに戻って担当者の話を聞いてから、という調子では、スピードがどんどん遅くなってしまいます。ましてや、部下か上司のどちらかが出張に出かけていて、なかなか判断することができないということになれば、案件そのものを失う可能性すらあります。

 こうした取り組みはすでに多くの企業で行われています。業務のスピードアップは、顧客サービス向上、競争力強化に直結するため、業務全体のプロセスも含めてクラウドサービスを活用することが優先事項としてとらえられるのかもしれません。

 また、顧客サービスの向上は、見積書や決済といったビジネスのスタート部分だけにとどまりません。苦情、問い合わせ、問題発生時の対応なども大切なことです。ここでの対処が迅速でスムーズであればあるほど、顧客からの信用度はアップします。

 クラウドサービスを使うことによる、こうした対処のメリットは、負の部分を覆い隠してしまわないことです。担当者だけがこそこそと顧客とやり取りを続け、不完全な対応をしていると、あとで大事故につながる可能性があります。顧客のクレーム、問い合わせは、クラウドサービス経由で多くの人が把握できるようにしていれば、迅速でベストな対応が可能になります。マネジャーなどの責任者がクレーム内容をしっかり把握したうえで顧客と話し合うことも簡単にできるため、顧客に何度も同じ話を説明させるといったこともなくなります。

 担当の顧客からクレームを入れられることは、担当者個人にとっては心苦しく、あまり人には知られたくないことでしょう。しかし、かえって一人で抱え込み、苦しむよりもチーム内で共有し、チームとして対応するという体制にしておくことで、クレームの内容によっては、新しい改善の糸口にもなります。

 こうしたことも、顧客サービスと生産性の向上を両立させることになり、担当者も一人で苦しむことなく、他の仕事に影響がでることも少なくなります。クラウドサービスは、基本的にすべての情報をオープンにすることが可能です。顧客や上司、同僚に対して「隠さない、ごまかさない、嘘をつかない」ということは、チームで仕事をしていく上で、とても大切なことですが、なかなか難しいものです。クラウドサービスを使って、早くからそうした雰囲気を醸成し、従業員定着率の高い組織を目指すべきでしょう。

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