メニュー

コラム

一般社団法人クラウド活用・地域ICT投資促進協議会(CLOUDIL)によるコラムです

TOP>コラム一覧>コロナ・ショックが続くいま考えたい“備え”とは

CLOUDILコラム: 2020年6月

コロナ・ショックが続くいま考えたい“備え”とは

 昨今では、新型コロナウイルスの「第二波」に対する懸念が強まっています。世界経済に大打撃を与えた今回の余波は、あと何年続くかわかりませんし、たとえコロナウイルスが収束しても、しばらくして新たなパンデミックがやってこないとも限りません。
 いま、求められているのは「ヒト・モノ・カネ」の3つの側面で、「事業継続」を着実なものにするための備えといえるでしょう。その備えは、クラウドサービスを利用することでより効率的に実行できるようになるはずです。クラウドサービスであれば、大規模な投資を避けつつ、スモールスタートからトライアル導入をすることも可能です。

●「ヒト・モノ・カネ」で必要とされる要件とは

 「ヒト」の面では、CRMやSFAなど顧客管理関連のクラウドサービスの導入を検討してみるのもいいでしょう。顧客の詳細な情報、つまり、各顧客に対して具体的にどのようなアプローチをしているのか、といったデータが、各営業担当者しか知らない、という状況にならないようアプリケーションを利用し、顧客情報の可視化を図りましょう。
 「モノ」でいえば、商品在庫や販売価格の決定、仕入れなどに関してブラックボックス化していませんか? 小規模企業でも利用できる、製造・小売業向けのERPが、クラウドサービスとして提供されているので、ぜひ検討してみてください。もちろん、在庫管理、販売管理というキーワードで探しても、さまざまなクラウドサービスが見つかるはずです。
 「カネ」の面も同じです。政府機関や民間金融機関に融資を依頼する際に、必要書類を短時間で少ない負担で用意できるようにするには、財務、会計をある程度システム化しておく必要があります。
 小規模企業ではおそらく少数のエキスパート人材に、融資など金融、財務関連の業務を頼り切りでしょう。クラウドサービスの経理システムやERPなどを利用して、万が一エキスパート人材が病欠することになっても、補充人材で動かせるようにしておく必要があります。
 また、中規模以上の企業でも、店舗や地域別拠点などである程度独立採算で事業を進めているケースがあります。この場合、本社以外の拠点では、財務管理がブラックボックス化していることもめずらしくありません。こうした形態の企業の場合は、誰かが責任者の代わりに各拠点で事業継続できる体制を整えておくべきでしょう。
 会社の各機能、部門の種類に限らず、RPAもクラウドサービスとして利用できるので、比較的単純で定型的な業務をRPAで自動化し、負担軽減する方法も検討すべきでしょう。

●共通テーマは「ブラックボックス化」の回避

 顧客管理や営業活動、在庫・販売管理、財務・会計などをシステム化することは、仕事のブラックボックス化を避けることにつながります。もちろん、RPAを適用できる業務を探す場合も、ブラックボックス化していては、自動化につなげていくことはできません。
 また、在庫、顧客管理から財務会計まで、オンプレミスで導入するとすれば、稼動開始するまで数カ月~数年という単位で時間がかかり、莫大なコストが必要になる可能性があります。しかし、クラウドサービスを導入することで、コストを抑えつつ、迅速に在庫・顧客管理から財務会計までをシステム化できるようになります。
 もちろん、クラウドサービスを導入しただけで、業務のブラックボックス化がすぐに解消されるとは限りません。使いながら、情報共有を進めておく必要があります。だからこそ、早めに導入し、万が一の事態に備え代替要員で業務をカバーできる体制にしておかなくてはならないのです。

●システム導入に対する現場の理解を得るには

 クラウドサービスの導入に消極的、否定的、あるいは無関心な人たちをどう変えていくか、これが、導入を成功に導くための大きなポイントです。現場が納得して利用できる、もしくは、ほとんどの人が積極的に利用するようになるクラウドサービスを見つけなければなりません。
 喫緊のテーマになっているのは「社員の誰かが業務ができなくなっても、すぐに他の人材が仕事を代替できるようにする」ということです。そのためには、「業務の可視化」が大前提になります。このことを踏まえて、まず現在の業務をどう変えていけばいいのかを検討し、自社の業務に合ったクラウドサービスを選定しましょう。
 クラウドサービスはいってみれば「既製品」のシステムですから、会社が行っている特別な業務までは対応できません。いかにユーザーがシステムに合わせて仕事を変えることができるかが早期導入の鍵となります。長年やってきた仕事を見直して、システムでは対応できないプロセスを削ったり、変えたりすることは、当事者にとっては、なかなか苦痛を伴う作業となります。このような苦痛を担当者に強いることはないにしても、クラウドサービスを利用するには、ユーザー側が変化していく必要がでてきます。
 クラウドサービス導入の「旗振り役」を担う人は、粘り強く取り組みながら現場の人たちとの意思疎通を図り、一丸となって作業を進めていきましょう。

「 コラム 」一覧

pagetop