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2021年IT導入補助金のA型からD型まで解説

 2021.11.26  CLOUDIL 【クラウディル】

ITツールの導入を検討している場合は、IT導入補助金を利用して費用のサポートを受けられるかもしれません。2021年度のIT導入補助金のA型からD型まで4つの類型の違いと補助額、対象者などについて解説していきます。

IT導入補助金とは

無駄を省いて業務効率化を図ったり、テレワーク導入などの働き方改革を進めたりするうえで、ITツールの活用は有効な方法です。しかし、コストがかかるため、IT導入に踏み出せない企業も存在します。そうした企業には、助成金や補助金を受けて経費の負担を減らすという選択肢があり、特にITツールを取り入れたい場合はIT導入補助金の利用がおすすめです。
IT導入補助金とは、働く環境を整えることや生産性向上などを目的として、ITツールを活用しようとする事業者をサポートするものです。新システムの導入など、ITツールを業務に取り入れるためにかかる費用の一部を補助してくれます。

2021年IT導入補助金とは?概要について

2021年度のIT導入補助金には、通常枠のA類型・B類型、特別枠のC類型・D類型の合計4タイプがあります。それぞれの特徴を押さえて自社に合った型を選びましょう。

【通常枠】A類型・B類型の公募要領

通常枠のA類型とB類型では、仕事における問題解決、より効率的な業務の実現、生産性向上などを目指してITツールを導入する事業者が補助対象です。新しいシステムやツールの利用を開始するには費用がかかりますが、この経費を一部サポートしてくれます。

事業の発展を目的としてITを導入する以外は、特に用途を限定されないため、幅広い分野の事業者に適しています。製造業や運輸業、サービス業、学校法人など多様な業種・形態が補助対象になっているのも特徴です。活用例としては、ITツールによるルーティンワークの自動化、勤怠管理システムの利用による業務効率化などが挙げられます。

A類型とB類型の違いは、導入するツールが担当する業務の工程数と補助金額です。A類型では、財務や顧客対応など、あらかじめ規定されている業務のプロセスのうち、1つ以上にITツールを活用すれば利用できます。一方、B類型は、4つ以上の業務工程をカバーする必要があります。ITツールを活用するプロセスが多いため、A類型よりB類型の方が補助金の上限額が高く設定されています。

注意したいのは、補助対象となるのはいずれもソフトウェアであるという点です。パソコンなどのハードウェアレンタルは補助対象ではないので気をつけましょう。また、ソフトウェアであっても、複数の業務プロセスを連携させる目的で導入される連携型ソフトウェアも対象外です。

【特別枠】C類型・D類型(低感染リスク型ビジネス枠)の公募要領

C類型とD類型の2タイプがある特別枠は、低感染リスク型ビジネス枠とも言われています。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、非対面で業務を進められるようなITツールの利用を推進する事業者が対象です。

たとえば、テレワークを可能にする環境作り、クラウドシステムの導入などに活用できます。通常枠同様、幅広い職種・組織形態を対象としており、ハードウェアレンタルにかかる費用も補助対象となる点が特徴です。テレワークを導入したいけれど設備が足りないという事業者にも適しています。

ただし、C類型とD類型では導入するITツールのタイプが異なります。C類型は、複数のプロセスを連携し、情報共有をスムーズに行うためのITツールが対象です。一方、D類型は、クラウドシステムなどテレワーク導入のために必要となるITツールや、連携型ではないITツールを補助対象としています。

簡単に言い換えると、非対面での業務を行う環境を整えたい場合はD類型、より非対面業務の環境を充実させたい場合はC類型に該当します。また、高度な技術が求められる連携型のITツールを対象としているC類型の方が、D類型よりも補助金額の上限額が高いのも特徴です。

各類型の補助額はどれくらいか

通常枠のA類型・B類型の補助率はどちらも1/2以内で、A類型の補助額は30万円~150万円未満、B類型は150万円~450万円以下です。一方、特別枠のC類型・D類型は、補助率がどちらも2/3以内で設定されています。補助額はC類型が30万円~450万円以下、D類型は30万円~150万円以下です。
参照元:一般社団法人サービスデザイン推進協議会「IT導入補助金2021」

【通常枠】A類型・B類型を受けるための手順

IT導入補助金のA類型・B類型を受ける事前準備として、まず目的を明確にしておくことが重要です。ITツールを導入して、どのような問題を解決するのかを考えておきましょう。また、公式サイトや公募要領を読み込み、補助金の内容をしっかりと理解しておくことも大切です。

次に申請準備に取りかかります。最初に、IT導入支援事業者と導入したいITツールを選びます。IT導入支援事業者とは、補助対象となるITツールを提供している事業者を指します。どの事業者を選べば良いか迷う場合は、よろず支援拠点や商工会、ITコーディネーターに相談することもできます。ほかにも活用したいツールを決めて、それを取り扱っている支援事業者を探す方法もおすすめです。なお、支援事業者と補助対象のITツールは、IT導入補助金2021の公式ホームページから検索できます。

支援事業者と導入するツールを選定したら、申請に必要なアカウントを取得しましょう。取得には2週間ほどかかるため、余裕を持って手続きすることが大切です。その後、支援事業者とともに作成した事業計画など、必要な書類を提出して交付申請をします。

審査の結果、交付申請が受理された場合、補助事業に取りかかります。その後、事業実績を報告し、確定審査を通過すると補助金が支払われます。また、決められた期間内に、補助事業の実施により得られた効果を報告する必要もあります。ただし、この報告は支援事業者が行うので、企業側の負担はありません。

注意点は、補助金を受けるには審査に合格しなければならない点です。審査を通過できるように、IT支援事業者の助言を受けながら申請書類を作成しましょう。実績のある支援事業者を選ぶのも有効な方法です。

【特別枠】C類型・D類型を受けるための手順

C類型・D類型の申請手順も、A類型・B類型とほぼ同じです。新型コロナウイルスの感染リスクを抑えつつ業務を進めていくため、どのようなITツールを導入して活用していくかを事前に決めておきます。A類型・B類型と同様に、補助金の内容についてもきちんと理解しましょう。

IT導入支援事業者と利用したいITツールを決めたら、申請に必要なアカウントを取得します。次に支援事業者のサポートを受けながら事業計画書を作成し、必要な書類を揃えて交付申請を行います。審査を通過したら選定したITツールを導入して補助事業を実施し、補助事業の実績を報告してください。補助金額が確定すると補助金が交付されます。期限内に支援事業者が事業実施効果報告を行うのもA類型・B類型と同様です。

特別枠も通常枠と同じく、補助金を受けるには審査を通過しなければなりません。支援事業者に相談しながら、審査に合格できるような書類作成を目指しましょう。定められた条件を適切に満たしている点を示すことが大切です。

また、C類型・D類型では、2021年1月8日以降にITツールを導入した場合、さかのぼって申請できるケースがあります。選んだITツールとツールを取り扱う事業者が、交付申請をするまでの間にIT導入補助金の事務局に登録された場合が該当します。

補助対象者についての詳細

IT導入補助金の対象者は、中小企業・小規模事業者と定められています。中小企業と小規模事業者、それぞれの定義を改めて押さえておきましょう。

中小企業の定義と

中小企業は、資本金の金額あるいは従業員の数によって定義されます。たとえば、卸売業は資本金の額または出資の総額が1億円以下の会社、あるいは常時使用する従業員数100人以下の会社・個人が中小企業とされています。小売業は5000万円以下あるいは従業員数50人以下、サービス業は5000万円以下あるいは従業員数100人以下、製造業やその他の業種は3億円以下あるいは従業員数300人以下の場合が該当します。

なお、この定義はあくまでも原則のため、補助金など支援制度の種類によっては異なる場合があります。

たとえば、IT導入補助金の対象となる中小企業は、上記に加えて資本金3億円以下あるいは従業員数900人以下のゴム製品製造業者、3億円以下あるいは従業員数300人以下のソフトウェア業・情報処理サービス業者、5000万円以下あるいは従業員数200人以下の旅館業者も含まれます。加えて、医療法人・社会福祉法人・学校法人の場合は常時使用する従業員数が300人以下、商工会は従業員数100人以下であれば、IT導入補助金の対象となる中小企業です。

参照元:中小企業庁「中小企業・小規模企業者の定義」
一般社団法人サービスデザイン推進協議会「IT導入補助金2021(令和元年度補正サービス等生産性向上IT導入支援事業)令和3年5月12日改定」

小規模事業者の定義とは

小規模事業者は、原則、常時使用する従業員の人数によって定められます。卸売業、サービス業、小売業の場合は従業員が5人以下、製造業やその他の業種の場合は従業員20人以下であれば小規模事業者に該当します。ちなみにIT導入補助金の対象となる小規模事業者は、サービス業のうち宿泊業・娯楽業のみ定義が異なります。宿泊業・娯楽業で小規模事業者に含まれるのは、従業員20人以下の場合です。

参照元:一般社団法人サービスデザイン推進協議会「IT導入補助金2021(令和元年度補正サービス等生産性向上IT導入支援事業)令和3年5月12日改定」

まとめ

IT導入補助金を受けるには、審査を通過する必要があり、交付が決定した後も実績報告を行わなければなりません。手続きなど少々手間に感じる部分もあるかもしれませんが、ITツールを導入する経費の負担を軽減できるのは魅力的です。労働環境を整える目的などでITツールを活用したい場合は、IT導入補助金の利用を検討してみてください。

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