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地方創生の事例6選! 地域活性化を促すさまざまなアイデアから学ぼう

 2021.10.04  CLOUDIL 【クラウディル】

日本は少子高齢化の煽りを受けて、人口減少が進んでいます。これらの課題を解決する取り組みの1つが「地方創生」であり、それぞれの特色を活かした持続的な社会づくりを目的とします。本記事では地方創生の概要と、地域活性化を促すために実際に行われた働きかけについてご紹介します。

地方創生とは

2014年の第二次安倍内閣発足時に第4の矢として「地方創生」という言葉が使われるようになりました。地方経済に焦点を当てていることから「ローカル・アベノミクス」とも呼ばれ、都心への人口一極集中を避けて地方の人口減少に歯止めをかけることを目的とします。地方創生の根幹には、「まち・ひと・しごと」が上手に作用する社会が重要だとする考え方があります。これは生活を安心して営める「まち」に、個性豊かで多様な「ひと」が集まり、多様な「しごと」に就業できる機会があることで地方の活性化が促されるというプロセスを端的に表しています。

地方創生事業について、政府は2020年12月に5ヵ年計画として第2期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を改訂。2021年6月には「まち・ひと・しごと創生基本方針2021」が閣議決定されています。新たに、新型コロナウイルス感染症への対策である3密回避や地方自治体間で良好な事例の共有などによって、それぞれの地域で「感染症が拡大しない地域づくり」に取り組むことも重要である旨が盛り込まれました。

この動きに合わせて、下記のような新たなポイントも加わっています。

  • 「地方創生テレワークの推進」:サテライトオフィスの設置など
  • 「企業の地方移転等の促進」:企業版ふるさと納税(人材派遣型)の創設など
  • 「DX推進による地域課題の解決、地域の魅力向上」:自動運転やスマート農業など
  • 「関係人口の更なる創出・拡大」:オンラインを介した人口の創出など
  • 「魅力ある地方大学の創出」:地方のニーズや課題に沿った取り組みや具体策の実行など

参照:第2期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」 (2020改訂版)について

このように地方創生には地域の人々の協力はもちろんのこと、企業が持つ知識や技術の活用が期待されています。また、これらに取り組むことはブランドイメージの向上や、地方に住む優秀な人材の獲得といったメリットも享受できます。さらに地方創生事業に応募することで、交付金や補助金が受けられます。

地域活性化を促す地方創生の事例6選

実際に地方創生に向けてどのような取り組みがされているのでしょうか。ここでは地域活性化を促す働きかけを行った事例を紹介していきます。

事例1.日本一元気なまち ふじえだづくり(静岡県藤枝市)

「めざそう!“健康・予防日本一”ふじえだプロジェクト」と題し、市民参加型の健康づくり運動に取り組んだ事例です。健康寿命を延ばすために、九州周遊や奥の細道コースなど全国をまわる「歩いて健康日本全国バーチャルの旅」や、市内の観光名所・公園を健康スポットに認定してウォーキングコースを設定するなど健康と観光をマッチングさせた働きかけを実施しました。

また、健康に気を使わない人が多い働き盛りの世代に向けて、ICTを活用し歩数を自動計測できるアプリ「あるくら」を開設。歩数に応じてポイントで抽選に応募できる仕組みを構築しました。そのほか、特定健診の受診や日々の運動によってポイントが貯まり、地域の協力で割引などのインセンティブが受けられる「ふじえだ健康マイレージ」も展開し、市民が年間を通して参加しています。

事例2.取手市創業支援事業「起業家タウン☆取手」(茨城県取手市)

若年層の人口流出防止を目的に、地元で起業ができる仕組みを作った事例です。「ワタシの街の創業支援Match(マッチ)」という名の取り組みで、取手市内外からひろく起業家を招致。日本初の起業家カード「Match-card(マッチカード)」を発行し、レンタルオフィスの利用割引と「企業応援団」であるサポーターが提供するサービスなどを受けられるように手配しました。
現在、インキュベーション施設は行政や専門家で構成された一般社団法人が運営しています。レンタルオフィス事業の収入や、広告掲載によって作成コストをゼロにしたフリーペーパーの発行により自立へのロードマップが立てられます。

事例3.妊娠期からの切れ目のない支援(埼玉県和光市)

「わこう版ネウボラ」は、妊娠から子育てまでをワンストップで支援できる体制を構築した事例です。子育て支援ケアマネジャーと母子保健ケアマネジャーをそれぞれ設置。妊娠を届ける際に全妊婦に面談を行っています。

個別型の産前・産後のケア事業としては、ショートステイや栄養マネジメント事業、新生児の一時保育などを実施。集団支援型の産前・産後のサポート事業では、「プレパパママ教室」や産後の「新米ママ学級・赤ちゃん学級の教室」を開いています。妊娠・育児とライフステージ別によって課題に沿った解決策(支援)を提供することで、安心して子育てができる土壌を整えました。

事例4.宇都宮大学地域デザイン科学部(栃木県)

地域の持続的な発展に欠かせない人材育成を教育現場から推し進めた施策です。2016年に地域活性化の中核拠点となるべく宇都宮大学に地域デザイン科学部を新設し、まちづくりを支える専門職業人を養成しています。具体的には、空き家・空き地の増加や地域経済の衰退、災害への備えにどのようにアプローチしていくかを知識を蓄えながら取り組んでいける人材です。

文系・理系といった枠を超えた文理融合を推進し、実践的教育プログラムを構築。また学習方法にアクティブ・ラーニングを取り入れ、学生の主体的かつ能動的な学びを強化し、コミュニケーション能力や応用力の向上にも取り組んでいます。

事例5.コンテナ広場を核とした商店街活性化(佐賀県佐賀市)

まちづくりを行う企業が空き地を利用し、地域の活性化を進めた事例です。商店街の一画にあった空き地を活用しようと、住民の協力を仰いで芝生広場を作りました。そこに中古コンテナを4基置き、それぞれ交流スペース・読書スペース・期間限定ショップなどを開くチャレンジスペース、授乳室もあるトイレスペースとしてオープン。地域住民の方が多く訪れる憩いの場として親しまれるようになりました。

加えて、商店街の空き店舗を期間限定で一斉にオープンする「オープンシャッタープロジェクト」も実施し話題性を作りながら、新たな事業の創出や関係者の交流を深める取り組みが増加しました。また市の調査で、佐賀市に住み続けたいと感じる市民の割合が改善したことも公表されています。

事例6.「小さな拠点」として機能する道の駅(京都府南丹市美山町)

旧平屋村の10集落、3,800人ほどの小さな町の生活拠点として機能する店舗を作った事例です。もともと存在していた店舗が撤退することを受け、住民が出資して運営も行う形態の商店を作ったことがはじまりです。

その後、道の駅として認定され、診療所や保健福祉センターなど生活に必要な買い物と行政・金融の窓口を設置して充実化を進めました。さらにかやぶき屋根の民家といった地域資源を観光振興に活かしたことで訪れる人も増え、黒字経営に転換した実績があります。地域住民と道の駅をつなぐため、電話予約によって運行するデマンドバスを採用し交通面の課題もクリアしています。

まとめ

地方創生は日本の抱える課題解決の一助となる施策で、「まち・ひと・しごと」によって地域社会の活性化を促すことを目的とします。また地域の活性化にはDXやICTなど先進技術を取り入れて、より利便性を高めて持続可能な発展が望まれています。
さまざまな地域で特色を活かした多彩なアイデアが生み出されており、学ぶべき点が非常に多くあります。これらの好事例からヒントを得て、地方創生に積極的に取り組んでいくことをおすすめします。


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