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AI普及のメリットとデメリット、活用例を解説

 2022.07.20  CLOUDIL 【クラウディル】

現代は第4次産業革命の過渡期と呼ばれており、AIやIoTなどの技術革新が目覚ましい速度で発展しています。本記事では、第4次産業革命の中心となるAIの利点やデメリットについて解説するとともに、具体的な活用事例をご紹介します。インテリジェントな技術の導入を推進している企業は、ぜひ参考にしてください。

AI(人工知能)とは

「AI」とは、「人工的な」「造りものの」といった意味合いをもつ「Artificial」と、「知能」や「知性」と訳される「Intelligence」の頭文字をとった略称で、日本語では「人工知能」と直訳される技術です。AIという言葉が初めて世に知られたのは20世紀半ばのことであり、1956年に米国で開催されたダートマス会議において、計算機科学者のジョン・マッカーシー教授によって命名されました。一般社団法人 人工知能学会のWebサイトでは、マッカーシー教授が提唱するAIの定義を「知的なコンピュータプログラムを作る科学と技術(※1)」と和訳しています。

AI研究の本質的な目的は、言語理解・認識・推論・判断・創造といった人間の知的な活動を機械的に実行することにあります。コンピューティング環境に組み込まれたアルゴリズムとデータを用いて人間の知的能力を再現し、製造や医療、農業、教育、司法などのさまざまな分野で、その処理能力を活用することがAIの目的です。

また近年では、AIを実現する計算機科学上の方法論として機械学習が確立されており、その数学的モデルであるニューラルネットワークやディープラーニングといった技術が大きな注目を集めています。

(※1)参照元:人工知能のFAQ|一般社団法人 人工知能学会

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AIのメリット

自社の事業領域に機械学習やディープラーニングを活用するためには、AIの特性や利点を把握しなくてはなりません。ここでは、AI技術の導入によって得られる主なメリットについて解説します。

生産性が上がる

現状では、あらゆる問題に対応できる汎用人工知能の開発には至っていないものの、すでに特定の領域では人間を遥かに凌駕する成果を生み出しています。たとえば、製造分野ではAIを用いた異常検知や設備保全が普及しつつあり、製造現場の省人化が進んでいます。これにより、人件費の削減に寄与するとともに、少子高齢化に伴う人材不足という深刻な経営課題の解消につながる点が大きなメリットです。

また、事業活動を通じて蓄積されたビッグデータを分析することで、経営状況の可視化やサービス品質の向上、消費者インサイトの発掘といった成果も期待できます。

安全性が向上する

AIは複雑かつ高度な情報処理を得意としており、膨大なデータ群から規則性や関連性、相関関係などを導き出します。蓄積されている過去の膨大な災害事例を、AI技術を用いて解析することで、人間の予測とは比較にならない高い精度での危険予知が可能です。製造ラインや建設現場の事故防止に寄与するのはもちろん、医療現場における医療ミスや自動車事故の削減など、幅広い分野での安全性向上が期待できます。

また、将来的にはロボティクスやIoTとの融合によって、危険性の高い業務をAIが代替することも可能です。

コミュニケーションがスムーズになる

AI技術の発展に比例して自動翻訳の精度も向上していくため、国境を越えたコミュニケーションが可能となります。これまで、AIを用いた自動翻訳は長文処理を苦手とし、いかにも機械が処理したようなぎこちない翻訳文しか出力できない傾向にありました。しかし近年では、複雑かつ高度な情報処理を可能とするディープラーニングの発展により、翻訳精度が飛躍的に向上しているため、言語や文化の壁を越えたコミュニケーションの促進が期待されています。

AIのデメリット

物事にはコインの表と裏のように必ず二面性があり、メリットの裏にはそれ相応のデメリットが潜んでいます。ここからは、AI技術の発展や導入によるデメリットについて解説していきます。

情報漏洩のリスクがある

AIの発展によって生じ得るデメリットのひとつが、その高度な技術の悪用です。現代は情報通信技術の発展に比例してマルウェアや不正アクセスの脅威も高度化しており、企業では情報漏洩インシデントの防止が重要な経営課題となっています。

土木工事の効率化を目的として発明されたダイナマイトが戦争に利用されたように、高度な技術は使い方次第で脅威となり得る性質をもっています。そのため、AIの悪用によるサイバー攻撃から、いかにして組織の情報資産を保護するかが重要な課題です。

雇用が減少する可能性がある

AIの台頭によって懸念されるのが、雇用の減少です。かつて18世紀半ばから19世紀にかけて石炭を動力源とする蒸気機関が誕生し、大量生産の実現や人的コストの削減、品質の安定など、社会全体にさまざまなメリットをもたらしました。しかし、その一方で熟練労働者の失業率が高まり、労働環境の劣悪化につながったという背景があるため、AIやIoTによる第4次産業革命も、その実現によって雇用に悪影響を及ぼす危険性が危惧されています。

AIの思考プロセスが見えない

AIは、人間とは比べ物にならない速度で膨大な情報を自律的に処理する特性を備えている都合、その思考プロセスを人間側が理解しきれないという問題があります。AIの検討プロセスがブラックボックスであるため、結果に対する理由・根拠の説明が困難であり、導き出した結論が信頼できるのか判断しきれません。AIの思考プロセスを可視化するソリューションを開発している企業もあるものの、現状ではAIの分析に問題があっても気付けないというリスクが懸念されます。

AIの具体的な活用例

AIには相応のデメリットがあるものの、新しい時代に即したイノベーティブな経営体制を構築するために欠かせない技術です。ここでは、AIがどのような分野で用いられているのか、具体的な活用事例をご紹介します。

経営判断のサポート

AIの導入によって得られる大きな利点のひとつが、経営情報の一元管理です。基幹系システムや情報系システムと連携し、事業活動を通じて収集・蓄積されたデータをAIが分析することで、経営状況を俯瞰的な視点から把握できるため、的確かつ迅速な経営判断を下す一助となります。勘や経験などの曖昧な要素に対する依存度が低下し、データを起点とした論理的かつ合理的な経営体制の構築につながります。

農業機械の自動運転

AI技術の発展とともに大きな注目を集めているのが、IoTやロボティクスを活用した「スマート農業」です。20世紀後半から21世紀初頭にかけて起きたIT革命により、さまざまな産業が発展していく一方で、農業分野はデジタル化が遅れており、断片的にしか近代化が進んでいませんでした。しかし近年では、AI技術の高度化とともに自動走行トラクターや収穫用ロボット、農薬散布ドローンなどの活用が進み、農業生産体制のスマート化が加速しつつあります。

予知保全

予知保全とは、生産設備や産業機械の故障を事前に予知する設備保全を指します。製造分野に従事する企業にとって、設備や機器の安定稼働は重要な経営課題であり、工作機械や駆動装置、電子機器などを定期的に点検・メンテナンスしなくてはなりません。AIによる予知保全が実現した場合、故障の兆候を予知して機器が壊れる直前に解決できるため、生産設備の点検やメンテナンスに投じる人的リソースを最小限に抑えられます。

まとめ

AIは「Artificial Intelligence」の略称で、日本語で「人工知能」と直訳される技術です。機械学習やディープラーニングなどのAI技術を活用することで、人間を遥かに凌駕する精度での需要予測や異常検知、予知保全などが実現します。また、業務の省人化や生産のオートメーション化が可能となるため、人材不足や就業者の高齢化といった課題を解決する一助にもなります。競合他社にはない新たな市場価値を創出するためにも、ぜひAIの活用に取り組んでみてください。

第5版 中堅・中小企業トレンドレポート

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