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生産管理と品質管理の違いとは?

 2022.06.01  CLOUDIL 【クラウディル】

モノづくり現場の管理といえば、「生産管理」と「品質管理」の2つをまず連想する方が多いことでしょう。では、両者は具体的にどのようなことをする仕事で、その仕事内容は互いにどこが異なるのでしょうか。本記事では、生産管理と品質管理それぞれの概要と違いについて解説します。

生産管理とは?

「生産管理」とは、製品の生産計画を策定し、それに基づいて計画通りに生産活動が行われるように、製造プロセスを適切に管理調整する仕事です。生産活動全体を統括する生産管理の管理対象は多岐に渡りますが、その主な要素は「品質(Quality)」「原価(Cost)」「納期(Delivery)」の3つに集約できます。

この3要素は、それぞれの頭文字を取って「QCD」と総称されますが、この順番は生産管理における優先順位も示しています。つまり、生産管理においては品質を第一に優先すべきであり、それに原価や納期が続くということです。これらは基本的にトレードオフの関係にあり、例えば品質を高めようとすれば、自然とコストや開発期間は多く必要になります。逆にコストを抑えたり、納期を早めようとしたりすれば、品質は下がりがちです。

生産管理の目的とはまさに、このQCDのバランスを自社にとって最適な形に調整することです。なお、近年ではQCDに「S(Safety:安全性)」を加えた「QCDS」や、「F(Flexibility:柔軟性)」を加えた「QCDF」などの考え方も登場しています。

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生産管理と品質管理の違い・関係性について

続いては、生産管理と品質管理の違いや、互いの仕事内容の関係について解説していきます。

品質管理は生産管理の中の1つ

生産管理の主要対象であるQCDには、品質(Quality)も含まれています。つまり品質管理は、受注管理・生産計画・工程管理・原価管理などそのほかの業務とともに、生産管理の主要な仕事内容の1つと言えます。

生産管理における品質管理の役割

「品質管理」とはその名の通り、生産管理の一管理対象である「品質」の改善・保証・工程管理を担う部分です。品質管理の究極的な目的は、「完成品の品質を自社の商品として成立するレベルまで維持・向上させること」です。そのため品質管理においては、適切な手順で製造が行われているか、作業工程や作業品質をチェックしたり、完成した製品そのものの品質を確認したりすることが主な仕事内容となります。

先述したように、品質はQCDのほか2つ(原価・納期)と比べても、特に重要な要素です。いくらコストを抑えたり、納期を縮めたりしても、完成品の品質が顧客の要求を下回るようでは意味がありません。

多数の不良品を出せばトラブルの火種になり、自社の信用にも関わるでしょう。製品の不良がユーザーの身に危険を及ぼすこともあるかもしれません。それゆえ品質管理は、生産管理の数ある仕事の中でも特に重要な内容とみなされます。

品質管理にも種類がある

品質管理と一口にいっても、そこにはさまざまな仕事内容が含まれます。例えば、その代表例としては「不良分析」や「トレーサビリティ」が挙げられます。不良分析は不良品が発生した際の原因究明を、トレーサビリティは製品情報の記録・追跡をそれぞれ目的とする仕事です。これらはいずれも製品の品質確保のために不可欠な仕事であり、これらの業務を遂行できるだけの知識・資格があることを証明する「品質管理検定(QC検定)」という認定試験もあります。

中小企業の生産管理における課題とは?

中小企業の生産管理における課題としては、一体どのようなことが挙げられるのでしょうか。以下で詳しく見ていきましょう。

適正な納期管理ができない

第一に挙げられるのは、適正な納期管理ができないことです。生産管理ができていないと、製造工程の進捗状況や受注可能なキャパシティがわからず、納期遅れが頻繁に発生しやすくなります。設備の故障や事故、先方都合による部品の供給不足なども、納期遅れの原因になります。中小企業においては、こうした生産管理やリスクマネージメントができる人材や体制が不足しがちです。

人員不足

第二に挙げられるのは、人員不足です。少子高齢化に伴う労働人口の減少により、製造業においても人員確保は年々厳しくなってきています。あるいは資金が限られた中小企業の場合、人件費を抑えるために、自ら従業員数をぎりぎりまで絞っている場合もあるでしょう。しかし、このような体制で仕事を回していると、従業員に過度な負担がかかり、何らかの事情で従業員が少数抜けただけでも、組織が機能不全を起こしてしまいかねません。

製品不良の発見・把握が遅れる

第三に挙げられるのは、製品不良の発見が遅れたり、不良率の把握ができていなかったりすることです。製造業においては、利益を最大化するために可能な限り不良率を減少させることが求められます。しかし、中小企業では「製造プロセスごとの不良率などがそもそも把握できていない」という状況も多く、製品不良の発見が遅れたり、不良率を減少させる施策がうまく機能しなかったりしがちです。

生産管理・品質管理を導入するメリットとは?

生産管理や品質管理は、上記のような課題を解決するために役立ちます。以下では、生産管理や品質管理を導入するメリットを解説していきます。

納期の短縮やコスト削減につながる

生産管理や品質管理の適正化は、納期短縮やコスト削減につながります。生産管理の実施に際しては、生産管理システムの導入を行うのが主な手段となります。こうしたITツールの導入により、これまで手動で行っていた計算が自動で処理されるようになるため、ヒューマンエラーの予防が可能です。

システムによるこうした自動化・可視化は、品質管理や生産工程の適正化を実現します。材料の調達も最適化できるため、納期短縮も期待されます。

生産現場の改善が期待できる

上記のようなシステム導入による生産管理の適正化により、生産現場の改善が期待できます。まず、生産管理に要していた単純作業をシステムの自動処理に任せることで、担当者は効果的な生産計画の策定や、現場改善のための施策に時間を割きやすくなります。

また、システム導入によってさまざまな情報をリアルタイムに収集し、一元管理できるようになるので、改善点の発見や改善にも素早く着手可能な環境が整います。そのほか、緻密なデータや計画を基に、生産目標や納期目標をしっかり設定・共有することで、従業員のモチベーションを喚起することも可能でしょう。

生産管理や品質管理における注意点について

最後に、生産管理や品質管理における主な注意点について解説します。

生産管理と製造管理の違いについて理解しておこう

第一の注意点は、生産管理と製造管理の違いについて正しく理解しておくことです。製造管理と生産管理は言葉が似ているため、意味を混同しやすいですが、管理領域がそれぞれ異なる概念です。

生産管理は受注管理やコスト管理、生産計画の策定なども含めた、企業の生産活動全体の最適化に向けた取り組みです。これに対して製造管理は、製造現場での工程管理などを主に意味しています。生産管理と製造管理は一部重複する部分もありますが、生産管理のほうがより戦略的な取り組みと言えるでしょう。

生産管理を導入する目的を明確にしておく

生産管理を効率的に実施するには、生産管理システムの導入が効果的ですが、その際はシステムを導入する目的の明確化が重要です。システム導入によって解決したい課題を明確にすることで、システムに必要とされる機能要件なども特定されるため、自社に適した製品を選びやすくなります。導入すべき具体的な製品が浮かび上がってくれば、導入による費用負担や効果も見積もりやすくなるでしょう。

まとめ

生産管理とは、QCD(品質・原価・納期)を主な管理対象として、企業の生産活動を広く管理調整する仕事です。そして品質管理とは、この生産管理の仕事のうち、「品質」の領域に限定した取り組みを指します。

品質管理を含む生産管理の効率的な実施のためには、生産管理システムの導入が有効です。人の手作業による生産管理に限界を感じている中小企業の方は、生産管理システムの導入をぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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