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生産性向上特別措置法が廃止!中小企業等経営強化法の先端設備等導入計画とは

 2022.06.10  CLOUDIL 【クラウディル】

令和3年に生産性向上特別措置法が廃止され、中小企業経営強化法が制定されました。ここでは「先端設備等導入計画」をわかりやすく解説します。また受けられる税制支援や金融支援の内容、受けられる企業規模・策定内容や申請の流れも紹介します。内容を知って制度を利用できれば、中小企業経営に役立つでしょう。

令和3年に「生産性向上特別措置法」が廃止され「中小企業等経営強化法」へ

中小企業を取り巻く環境が、昨今大きな変化を遂げています。令和3年に「生産性向上特別措置法」が廃止され「中小企業等経営強化法」が導入されました。また「先端設備等導入計画」も移管されています。今後中小企業にもたらす影響をわかりやすく説明しましょう。

中小企業等経営強化法とは?

中小企業等経営強化法は、中小企業の発展を国が応援しやすい仕組みに整えた法律です。国は以下についての支援を行えます。

  • 経営方法を新たに整備
  • 経営力アップ
  • 労働生産性アップや販売活動のために必要な設備の導入

こうした支援により中小企業経営がスムーズにいくようになること、それにより国民経済が発展することなどが、法律制定の目的です。

この法律の背景にあるのは、中小企業を取り巻く以下の課題です。

  • 少子高齢化による労働人口の減少
  • 同一労働・同一賃金の適用による経営面でのコストアップ
  • 従業員一人あたりに求められる生産性の向上
  • 国際競争の激化により日本製品が売れなくなったことの影響
  • 新型コロナウイルスの影響による売り上げの減少

令和3年「生産性向上特別措置法」から「中小企業等経営強化法」に変更された背景には、こうした中小企業ならではのデメリットがありました。新たな特別償却制度により、即時償却100%が可能になります。
そのために初年度の法人税額が減少し、資金の運用が楽になる中小企業も増えると考えられるでしょう。

「先端設備等導入計画」も移管された

令和3年7月26日、生産性向上特別措置法が廃止され、先端設備等導入計画は中小企業経営強化法へ移管されました。
それまでの経過を説明しましょう。まず令和2年4月1日に先端設備の種類についての要件が設けられました。そして翌年6月1日には、計画に伴う固定資産税の特別措置が2年延長しました。導入促進基本計画は、令和5年3月31日まで延長されています。
移管された先端設備等導入計画は、中小企業等経営強化法において定められています。中小企業の労働生産性を上げるための、設備投資計画です。
こうした情報は各市町村においても、地域のHPで導入促進基本計画として公開されています。地域経済および産業構造の問題点払拭に役立てる動きも、高まってきているのです。

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先端設備等導入計画とは

ここからは先端設備等導入計画の内容について、詳しく説明していきます。国の認定により税制支援や金融支援を受けられること、認定可能な企業規模・先端設備等導入計画の策定内容、申請の流れについてです。

国に認定されれば税制支援や金融支援を受けられる

先端設備等導入計画に認定された中小企業は、新たな設備を導入する際に国から税制支援や金融支援といった優遇措置を受けられます。
ただし認定を受けるには、所在する市区町村が経済産業大臣(国)から「導入促進基本計画」の、同意を受けるという条件があります。また認定経営革新等支援機関による事前確認が必須です。
認定経営革新等支援機関は、中小企業等経営強化法第31条第1項に基づいて認定された、以下の機関が該当します。

  • 商工会
  • 地域金融機関
  • 商工会議所
  • 税理士や会計士、中小企業診断士といった士業
  • コンサルティング会社など

受けられる支援措置は税制措置と金融支援です。それぞれについて説明します。
税制支援で受けられるのは、固定資産税の優遇措置です。固定資産税がかからなかったり半額になったりします。受けられる期間は「生産性向上特別措置法」施行日から令和4年度末までですが、2年間延長可能です。

以下の条件をクリアした設備に適用されます。
①最新モデルの必要はないが、一定期間内に販売されたモデルであること

  • 機械装置:160万円以上、販売開始より10年以内
  • 工具:30万円以上、販売開始より5年以内
  • 器具備品:30万円以上、販売開始より6年以内
  • 建物附属設備: 60万円以上、販売開始より14年以内
  • 建築物: 120万円以上、販売開始より14年以内

②生産性向上に役立つ指標が旧モデルより1%以上向上していること:ただしこうした、特別税制を受けるためには、中小企業者が以下の機関とのやり取りをしなければいけません。

  • 設備メーカー
  • 市区町村
  • 認定経営革新等支援機関
  • リースメーカー

次は金融支援についてです。
受けられるのは、資金調達に関する債務保証です。民間金融機関から融資を受ける際に、別枠の追加保証が受けられます。以下は別枠での保証限度額です。

  • 普通保険:2億円(組合4億円)
  • 無担保保険:8,000万円
  • 特別小口保険:2,000万円

ただし金融支援を受ける際には、各都道府県の信用保証組合に確認する必要があります。

認定が受けられる企業規模

認定が受けられる企業規模について説明します。
中小企業等経営強化法第2条第1項によると、以下の資本金額・出資総額または、常時使用の従業員数に当てはまる企業が認定可能です。

  • 製造業その他:3億円以下・300人以下
  • 卸売業:1億円以下・100人以下
  • 小売業:5,000万円以下・50人以下
  • サービス業:5,000万円以下・50人以下
  • ゴム製品製造業:3億円以下・900人以下
  • ソフトウエア業または情報処理サービス業:3億円以下・300人以下
  • 旅館業:5,000万円以下・200人以下

そのほかに認定を受けられる団体もあります。以下を参考にしてください。

  • 個人事業主
  • 有限会社を含む会社法上の会社や士業法人
  • 企業組合や協同組合、事業協同組合、事業協同小組合、商工組合、商工組合連合会、商店街振興組合、商店街振興組合連合会
  • 生活衛生同業組合、生活衛生同業小組合、生活衛生同業組合連合会、酒造組合、酒造組合連合会、酒造組合中央会、酒販組合、酒販組合連合会、酒販組合中央会、内航海運組合、内航海運組合連合会、技術研究組合

詳しくは地域のHPにも記載されていますので、それぞれご覧ください。

先端設備等導入計画に策定する内容

先端設備等導入計画に策定する内容についても説明します。
計画期間は3年間・4年間、5年間となっています。この期間において基準年度比の労働生産性が、年平均3%以上伸びることが目標です。その算定式は以下のとおりです。

・(営業利益+人件費+減価償却費)÷ 労働投入量

労働投入量とは、労働者数か労働者数×1人当たり年間就業時間で算出できます。
設備投資とは減価償却資産を指します。具体的にいうと工場であれば、商品を生産するために必要な機械や工具・器具備品などです。また事業内容によっては車両やソフトウエア・建物附属設備、事業用家屋なども考えられます。
いずれも数年から数十年という長い年月、企業の経済活動のために使用されるものです。
主な計画内容には条件があります。基本方針や導入促進基本計画に当てはまること、先端設備をスムーズに導入できることです。また日本全国に置かれている、認定経営革新等支援機関の事前チェックを得ていることです。
ただし地域によって多少内容が異なることもあるので、役所などで確認しておくことをおすすめします。

先端設備等導入計画における申請の流れ

先端設備等導入計画における大まかな申請の流れを解説しましょう。
まずは上記で説明した認定経営革新等支援機関への、確認手続きをします。その後支援機関から事前確認書を受け取り、地域の役所に計画申請を提出します。

手続きに必要な書類は以下のとおりです。ただし地域によって多少異なることもあるので、ご注意ください。

  • 先端設備等導入計画に係る認定申請書
  • 先端設備等導入計画
  • 認定支援機関確認書
  • 工業会証明書のコピー
  • 申請提出用チェックシート
  • 郵送に必要な切手を貼った返信用封筒:申請者の住所・氏名の記入が必要

事業用家屋の申請があるケースでは、以下のものも必要です。

  • 建築確認済証のコピー
  • 建物見取り図のコピー
  • 先端設備購入契約のコピー

リース契約をしている場合は、以下のものをご用意ください。

  • リース契約見積書のコピー
  • 公益社団法人リース事業協会確認済みの固定資産税軽減額計算書のコピー

こうした書類は地域のHPで入手できます。企業の住所がある市区町村に申請後、経済産業大臣が協議を行います。そこで同意を得られれば認定確定です。
不明な点などは、各役所や中小企業庁のHPでご確認ください。

まとめ

世界でも注目されている日本のモノづくりを支えるのは、中小企業です。しかしここ数年はさまざまな影響で、経営が困難を極めているでしょう。そこで中小企業を支えるため中小企業形成強化法が制定されました。先端設備等導入計画により、税制支援や金融支援が受けられます。ぜひともこの制度をご利用ください。

営業の現場力を鍛えれば、売上げが伸びる。そして、ビジネスが変わる。

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