メニュー

地方創生の臨時交付金・推進交付金・補助金をわかりやすく解説!

 2021.10.06  CLOUDIL 【クラウディル】

生活を安心して営める「まち」には、個性豊かな「ひと」や多様な「しごと」が集まるという考えのもと、さまざまな自治体が地方創生に取り組んでいます。地方創生に関して臨時交付金や推進交付金など補助金制度も充実しており、政策を推し進めるための後押しとなっています。本記事ではこれら補助金制度についてわかりやすく解説します。

地方創生臨時交付金とは

正式名称は「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」で2020年度に創設された交付金制度です。その名のとおり、コロナ禍における感染拡大防止や影響を受けた地方経済や住民の生活を活性化させる目的があります。令和2年度第1次補正予算では1兆円、第2次補正予算で2兆円、そして第3次補正予算で1兆5,000億円が確保されました。このほか留保や予備費も投入し、飲食店などの営業時間短縮要請に伴う協力金として使用できる枠や、影響を受けた事業者を支援する特別枠なども設けています。

原則として、新型コロナウイルスへの対策であれば使途は地方自治体が自由に選択できます。政府として掲げている取り組みの方向性は大きく4つあり、第一が病床や発熱外来など医療体制の充実を図る「感染拡大の防止」です。また感染した家族へのケア、オンライン学習などの環境整備、休業中の保証など「雇⽤の維持と事業の継続」と地域の配送網やテイクアウト、地元品の販路の多様化などを盛り込む「経済活動の回復」、そして事業承継やテレワーク、ソーシャルベンチャーの役割強化などに取り組む「強靱な経済構造の構築」があります。

これまで地方創生臨時交付金を利用してそれぞれの地域のニーズに合わせた施策が講じられています。富山県富山市では、新型コロナウイルスによって失業者が増えたことを背景に雇用の受け皿を作るべく「#コロナ転職プロジェクト」を展開し農業への就業を促しました。農業に携わる人材を確保することで、三密を防止できる職場づくりや高齢化による担い手不足解消にも効果を生み出しています。

広島県竹原市では、対面で行っていた母子保健事業が難しくなりすべての保護者に情報が行き届かないことが課題でした。そこで母子手帳アプリを作成し、妊産婦に向けた情報提供だけでなく、健康データの記録・管理や予防接種のスケジュール管理などさまざまな機能を充実させました。IT技術を積極的に活用し、安心して出産や子育てができる街づくりを進めている事例です。

地方創生推進交付金とは

地方創生推進交付金とは、地方創生への取り組みを支援するために国から交付される交付金です。2014年から始まった制度で、各自治体が行う主体的で画期的な事業が、継続かつ安定して行えるよう支援する目的があります。

実際に交付金を受け取るまでには、まず自治体ごとに地域活性化に関する事業を策定し、具体的な数値目標を設定した上で、最終的に国が審査して交付金額を決定するというプロセスがあります。検証はKPI(重要実績評価指標)やPDCAサイクルを用いて行われ、場合によっては事業内容の見直しや交付金額が変更されることもあります。

対象の事業は大きく2つあります。まず、「先駆性のある事業または先駆的事例の横展開」です。官民協同や政策間連携、事業推進主体の形成、中心的人材の育成や確保などがこれに該当します。具体的には観光振興や地域商社、子どもの農山漁村体験、働き方改革、商店街の活性化などです。

2つ目は「わくわく地方生活実現政策パッケージ(移住支援や新規就業支援)」です。東京圏から地方へ移住する移住者の経済負担の削減や、女性・高齢者などの新規就業における経済負担の削減が含まれています。いずれにも共通する要素は、地域再生法に基づく事業であり、複数年に渡り行われる事業であることです。

ここで、地方創生推進交付金を活用した事例について2つご紹介します。1つ目は、山形県寒河江市と金山町が行った住民主体の地域づくり推進事業です。官民協働・政策間連携・地域間連携による中間支援プラットフォームを構築し、地域課題だったマンパワー不足や組織づくりのノウハウ不足の解消に向け働きかけました。これにより、買い物支援サービスの拡充や若年層の人材育成など将来を見据えた地域運営力の醸成を進めることができました。

2つ目は、滋賀県湖南市が行った「地域の好循環を支える市民主体のまちづくり」事業です。若者の転出超過が長年の課題であったため、地域まちづくり協議会を中心にコミュニティビジネスの推進や地域交通の整備、観光振興に向けたPR動画作成や歴史・文化の継承活動などを進めました。その結果、当事業への参加人数や協議会の自己収入が飛躍的に伸び、市民主体となってまちづくりに取り組む体制を確立できました。

その他地方創生関連の補助金

前述した交付金のほかに、地方創生に関わる補助金制度がいくつかあります。ここでは代表的な4つの補助金制度についてピックアップします。

1つ目は「起業支援金」です。都道府県が地域の社会課題を解決するような事業を新たに起業する方に対し、最大200万円の伴走支援と事業費への助成を行う制度です。東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県以外の地域が対象(一部地域は除く)で、想定される事業に子育て支援や買い物弱者支援、まちづくり推進などがあります。

2つ目は「移住支援金」です。東京23区内に在住・勤務する者が東京圏外(一都三県外)に移住し、起業や就業などを行う際に支援金を支給する制度です。支援金額は100万円以内(単身の場合は60万円以内)で、地方に移住し起業したい場合は、起業支援金と合わせて受け取ることができます。

3つ目は新型コロナウイルスによって促される新しい生活様式と地方創生を両立することを目的とした「地方創生テレワーク交付金」です。自治体や民間施設の設備を整備する事業や、サテライトオフィスを使用する企業の進出を支援する事業など4つの対象事業に分けられます。地方でのサテライトオフィスの開設やテレワーク制度を活用した移住・滞在を支援することが主な内容で、地域の雇用促進や経済活性化の相乗効果も期待されています。

4つ目は「がんばる地域応援事業」です。市町村や地域団体などが自主的に行う消滅の危機にある自治体や地域、集落を救う事業に対し助成する制度です。人口が減少する地方にとって、都市から人を移住させる施策は必要不可欠です。移住を促すためには雇用の確保や地域づくりなどの環境整備も必要で、これらを担う事業を支援しようという取り組みです。地方創生人材育成伴走型支援事業は上限1,500万円、地域経済循環分析事業は上限2,000万円、一般事業は上限1,500万円となっており、申請には3ヵ年におけるアクションプランを策定する必要があります。

交付金を活用して地方を活性化しよう

日本は都心部への人口一極集中が進む一方、少子高齢化も相まって地方の人口減少が止まらないのが現状です。地方創生にはこの流れを変えて、地方に人が集まり経済が活性化させたいとの思いがあります。_x0008_この地方創生を進めている中で新型コロナウイルスの感染拡大が起こり、生活様式が変化したことで地方移住が脚光を浴びるようになりました。そのため、これまでよりさらに地方創生に取り組む自治体や企業が増えてくることが予想されます。今が地方でのチャレンジを応援する交付金や補助金制度を上手に活用し、まち・ひと・しごとの活性化に取り組むためのベストタイミングではないでしょうか。

まとめ

地方創生は、臨時交付金や推進交付金、そして起業支援金やテレワーク交付金などいろいろな補助金制度があります。新型コロナウイルスの感染防止につながる施策や雇用や経済の立て直しを図れるものから、IT技術などを活用し地域の課題解決とともに地方創生に寄与できるものなど交付金の種類や使途によって活用方法はさまざまです。交付金の概要や活用事例を参考にしながら、自社ではどのようなことに取り組みたいのかについて一考してみてください。

メールマガジンのご案内

RECENT POST「コラム」の最新記事


地方創生の臨時交付金・推進交付金・補助金をわかりやすく解説!