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地方創生の成功例を紹介! 注目されるITの活用とSDGsの考え方

 2021.10.04  CLOUDIL 【クラウディル】

人口の一極集中を解消し、それぞれの地域が発展することを目指す地方創生。これらの先進事例にはIT技術を駆使した施策やSDGsのコンセプトに基づいたものが数多く存在します。本記事では、地方創生を成功に導くポイントと成功例についてご紹介します。地方創生への取り組みについて興味がある方は参考にしてください。

地方創生を成功させるポイント

地方創生を成功させるには押さえておくべきポイントがいくつかあります。第一に、地域特有の資源を有効活用して地域経済の活性化を図ることが重要です。それぞれが持つ風土や文化、歴史的価値のある建物などの特色を活かしながら、地域住民の課題解決と経済の活性化に寄与できるかが成功か否か左右します。また、観光客だけではなく人口流出を抑え、かつ移住者の増加に結びつけるためにも地域の魅力をキャッチーに伝える仕掛けが必要となるでしょう。

取り組みを地域の社会活動に上手に落とし込んでいくためには、新技術を効果的に活用することも求められます。IoT(モノのインターネット)やAIといったIT技術を取り入れることで、データの活用や持続的な仕組みづくりが可能です。さらに、国際的な開発目標として掲げる「SDGs」の考え方を取り入れることも重要です。SDGsには17のゴールが定められており、例えば、「11.まちづくり」であれば地域の買い物弱者への対応や空き家問題の解決方法を探ることが当てはまります。「3.健康」だと超高齢化社会のためにできることや生活習慣病の予防が挙げられます。このようにSDGsのゴール達成も意識しながら地方創生に取り組むことが成功の糸口となると言っても過言ではないでしょう。

ITによる地方創生の事例

ここでは、IT技術を活用した実例を3つご紹介します。誰に向けて・何に・どのように取り組んだのかを紐解いていくことで、成功へのヒントを得られるはずです。

【事例1】健康×観光

健康と観光とのマッチングにより、地域産業を活性化した事例でいくつかの施策が組み合わさって効果を生み出しています。IT技術を使ったものは健康への関心が薄いとされる働き盛りの世代に向けて作られたアプリで、自動計測した歩数に応じて抽選に応募できる仕組みです。また特定健診や日々の健康への行動でポイントを貯めることで地域の店で利用できる特典が得られる施策についてはWebページと紙のポイントカードの両方を設定。協力店や包括連携企業からインセンティブが提供され、かつ市民がICTを使って楽しみながら年間を通して参加できる仕組みを確立しました。

【事例2】さとふるで地域社会に活力を

生まれ育った地域を離れた人でも、自分自身で選択してふるさとに納税できる仕組みを整えたのが「ふるさと納税」です。「ITで地域社会に活力をもたらす」をコンセプトにふるさと納税ができる自治体や返礼品の検索から申し込み、確定申告などの控除手続きがワンストップで行えるサイトを展開。すべてがインターネット上で完結できるため、インターネットショッピングするような感覚でふるさと納税が行えるようになりました。また、あまり知られていない日本各地の名産品を広く知ってもらうための活動を行っており、地方自治体の認知度の底上げにつながっています。

【事例3】ICTを活用した地方創生

人口流出により、地域の農業を担う人材不足に陥る地方も少なくありません。花卉を取り扱う農業で、人手不足を解消し通年で栽培できる仕組みを整えた例もあります。具体的には、温度管理が可能なICTインフラの導入や、定点カメラやWi-Fi環境の整備で、スマートフォンでその様子を配信できるように実験を行いました。同時に広報活動や商品開発の過程を見える化し、観光コンテンツを盛り込んだアプリの開発等も行うなどスマート農業の推進をきっかけに観光客誘致にも力を入れています。

地域創生と「自治体SDGsモデル事業」

政府はSDGsに基づく地方創生を推進しており、2040年度までに自治体の60%が取り組むことを目標として掲げています。このような働きかけの中、「経済・社会・環境」の三側面の新たな価値創出に向けて特に優れた提案を行っている自治体を「SDGs未来都市」に選定。2021年度は31都市が選ばれました。

さらに、SDGs未来都市の中から実際に実施している・した取り組みについて、先述の三側面の相乗効果を生み出せていることや多様なステークホルダーと連携できていること、さらに自立的好循環が構築されていることを評価した「自治体SDGsモデル事業」を選出しています。2018年度の選定開始以来、毎年度10都市しか選ばれない狭き門であり、地方創生の取り組みを高く評価された都市であると言えます。

地方創生SDGsの事例

ここでは、2021年度に自治体SDGsモデル事業に選ばれた事例について5つピックアップしてご紹介します。それぞれどのような課題や目的、独自性のあるアイデアを持っているのかを理解するのに役立ててください。

【事例1】エネルギー消費量の削減

「ものづくりのまち」としての価値を維持し後継者不足の解消を図るべく、社会解決型のプロトタイプの開発・製造・実証実験を行う拠点づくりを目指す事例です。スタートアップと地域の企業とで連携しハードウェアを開発することや情報発信による町工場のイメージアップに取り組んでいます。特に環境面にいおいては、2050年のカーボンニュートラルの実現に向け次世代風力発電機の試験導入を行いエネルギー消費量の削減に力を入れています。

【事例2】みんなでつくる生命地域 Redesignプロジェクト

地域が誇る自然環境を軸に、市民にも観光客にも利便性と満足度の高いサービスを再設計することを目指す事例です。特に注目されるのが、高齢者や観光客に向けてシェア型のデマンド交通サービスを提供し、AIによる最適なルート作成を行う交通整備を行うことや、農林業体験をセットした観光プランやスポーツ合宿ができる郷づくりの推進など地域資源を活用したツーリズムプログラムの充実化が挙げられます。

【事例3】山水と都市が育むWell-beingなライフスタイル

Well-beingとは、身体的・精神的・社会的に良好な状態を指します。この考えと地域の自然環境を組み合わせた「ヘルスツーリズム」を推し進めている事例です。今あるものの価値を最大化することで、持続可能な都市を実現するという考え方のもと、山水の環境保全だけでなく、歴史ある商店街をリノベーションも進め自然と都市が融合したヘルスツーリズムが行える環境づくりを行っています。

【事例4】京都の文化が息づく3側面で取り組むレジリエンスモデル

2040年のレジリエント・シティ、2050年のCO2排出量正味ゼロの実現を軸に3つの事業を進め、それぞれのプラットフォームを連携させる計画を掲げる事例です。具体的には国連大学との連携協定事業により、社会実験の実施やビジネスモデルの構築、国内外への展開を目指しています。また、出資や技術支援を含め多様な主体が協働して課題解決に取り組む場(テラス)を構築することで、”みんなごと”として自律的に取り組める仕組みづくりが進められています。

【事例5】自然と共存する暮らし

地域を流れる河川流域圏の発展に軸を置き進めている事例です。県内を横断する河川を軸とすることで、1つの自治体ではなく複数の市区町村、商工団体、地域の教育機関などと連携しより大きな範囲に取り組みを波及することができます。具体的には、人材育成や移住・定住ができる環境づくりを進め地域で活躍する人づくりを目指しています。また、環境保全と災害に強いまちづくりを通して自然との共存の実現を図っていくことも視野に入れて働きかけています。

まとめ

地方創生の成功には、IT技術やSDGsの考え方を積極的に取り入れることが重要です。特にSDGsにおいては「SDGs未来都市」や「自治体SDGsモデル事業」として優れた取り組みを毎年度選出し、交付金や補助金の制度も整えています。地方創生を具体的に進めるためには、先進事例を参考にした上で、地域の魅力が上手に伝えられるようなプランを策定することをおすすめします。


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