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働き方改革の問題点・課題・デメリットや成功させるための参考情報を紹介

 2021.11.19  CLOUDIL 【クラウディル】

働き方改革を成功させるには、どのような障壁があるのかを事前に把握しておくことが大切です。実は、働き方改革を進めているものの壁に直面し、なかなか進まないという企業は少なくありません。そこで本記事では、働き方改革における問題点や課題、デメリット、成功させるためのポイントなどについて解説します。

働き方改革の概要と取り組む重要性

「働き方改革」とは、国が主導している労働に関する改革です。第3次安倍内閣の発足とともに掲げられた「一億総活躍社会」を実現するための取り組みであり、長時間労働の解消や雇用形態による格差の是正、労働力の確保などを目指しています。

この背景にあるのは、我が国における深刻な労働力不足です。日本の人口は、2008年の1億2,808万人をピークに減少の一途をたどっており、今後は労働力の確保がより難しくなると考えられています。このままでは国際競争力も低下し、国益を損ねることにもつながりかねません。

その点、働き方改革への取り組みは、生産性の向上やワークライフバランスの実現、採用力の向上といったメリットをもたらします。働き方改革により企業の自己変革を促すことは、労働力不足に起因する諸問題の解決に寄与し、ひいては国益の向上につながるのです。

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働き方改革の問題点・課題・デメリットとは

このように、企業における働き方改革の推進には、たしかな意義とメリットがあります。しかし、その実現に向けた過程では、さまざまな課題やデメリットが生じることも事実です。以下では、働き方改革の推進にあたり考えられる課題やデメリットを解説します。

人件費の増加

従来、企業は非正規雇用の従業員を活用することで、人件費を抑制してきました。派遣社員やアルバイトは、正規雇用よりも賃金を抑えられているケースが多かったのですが、働き方改革では同一労働・同一賃金を提唱しています。

つまり、非正規雇用と正規雇用の賃金格差がなくなるため、人件費が増加してしまうわけです。働き手である従業員にとっては喜ばしいことですが、企業にとっては財政を圧迫しかねません。

また、有給休暇の取得が義務化される点も、人件費増加につながります。従業員が有休を取得すれば、その穴埋めをするために代替要員を確保しなくてはなりません。その分の負担が増えてしまうため、人件費が増加してしまうのです。

売上・利益の減少

働き方改革では、長時間労働の解消も掲げています。業務に取り組む時間がトータルで短くなれば、これまでと同等の生産が難しくなり、売上や利益の減少につながるおそれがあります。

また、働き方改革を進めるといっても、それだけに専念できるわけではありません。本業である事業を営みつつ、取り組みを進める必要があるのですが、うまく両立できない可能性があります。場合によっては、働き方改革の推進に力を入れるあまり、本業が疎かになってしまうかもしれません。そうなれば、必然的に売上や利益は減少してしまうでしょう。

残業代の減少

働き方改革では、時間外労働の上限規制が設けられました。特別な事情がない限り、月45時間・年360時間までの残業しかできなくなったのです。

残業の規制は、労働負担の軽減やワークライフバランスの実現など、社員にとってメリットがあるように見えます、見方を変えればデメリットにも転じます。というのも、残業時間が少なくなれば、残業手当も減ってしまうからです。特に、基本給が少ないため残業代で稼いでいたという方にとっては、大きな打撃となってしまうでしょう。収入が大幅に減ってしまい、従業員から不満の声が出るかもしれません。

社員の負担増加

労働時間が短くなっても、業務量が以前と変わらない可能性もあります。業務量が変わらないまま労働時間が短くなれば、個々の従業員にかかる負荷は増えてしまうでしょう。スキルの高い従業員やベテラン、有資格者など、特定の人物に大きな負担がのしかかる可能性もあります。そうなれば従業員の不満が高まり、やがてモチベーションの低下から離職につながるかもしれません。

また、管理職の負担が増加するおそれもあります。管理職は残業の対象にならないため、時間内に終わらなかった業務を管理職が担当しなければならない、といった事態に陥る可能性があるのです。

社内モチベーションの問題

上述したような残業代の減少により、従業員のモチベーションが低下してしまうおそれがあります。モチベーションが低下すれば、業務に集中できなくなり、ミスの頻発やケガの発生などを招きかねません。トータルでの生産性低下や、従業員の離職につながる可能性もあります。

また、働き方改革では多様な働き方も推進しており、その一環としてテレワークを導入する企業が増えていますが、従来のオフィス勤務とは働き方が大きく変わるため、業務にさまざまな支障をきたす可能性があります。

たとえば、コミュニケーションの減少が挙げられます。テレワークでは、オフィス以外で散り散りに業務を遂行するため、従来のように気軽なコミュニケーションをとれません。その結果、モチベーションに影響が出てしまい、生産性の低下を招くリスクがあります。

管理面の課題

従業員の管理がしづらくなる課題も発生します。残業が抑制されるとなれば、時間内に終わらなかった仕事を自宅に持ち帰る事案が発生するかもしれません。テレワーク下では必然的に管理の目が行き届きにくくなるため、業務進捗を正確に把握できなかったり、正当な人事評価が下せなかったりするなどの懸念があります。

また、従来ならオフィスを見渡せば従業員が出社しているのか、きちんと業務を遂行しているのかを把握できました。しかし、テレワーク下ではそれができないため、業務時間中なのにサボっている従業員や、残業を抑制しているにもかかわらず自宅で時間外労働する従業員がいても、それに気づけないという問題もあるのです。

高度プロフェッショナル制度の弊害

働き方改革では、「高度プロフェッショナル制度」が設けられました。これは、一定以上の年収を得ている専門職を対象とした、労働時間ではなく成果に対価を支払う制度です。

この制度にはメリットもあるものの、運用方法によっては弊害もあります。成果を出すため自然と長時間労働になってしまったり、残業代が出なかったりなどの事態に発展し、結果的に従業員の不満を高めてしまうかもしれません。

改革実施の障壁

働き方改革の実施そのものが難しいケースもあります。改革により経営層はメリットを感じられても、現場で働く従業員はデメリットしか感じていないかもしれません。ただ待遇が悪くなっただけだと感じる従業員がいれば、上層部への不信にもつながるでしょう。

また、時間内に仕事が終わらなければ、自宅に業務を持ち帰る社員が増加するかもしれません。その場合、オフィスから資料や端末を持ち出すケースも考えられ、情報漏えいリスクが高まります。このような事態を懸念して、改革に対し二の足を踏んでいる企業も少なくないでしょう。

働き方改革を成功させるためには

改革を成功させるには、現状の課題を正確に把握し、分析することが大切です。現状における課題が明確になれば、まず何をすべきかが見えてくるからです。

また、従来と働き方が大きく変化するため、ワークフローも見直さなくてはなりません。労働時間を是正するためにも、既存のワークフローを見直しましょう。

社内でゴールを共有するのも、改革を進めるうえで大切なポイントです。働き方改革は、組織が一丸となって進めるものです。現場を無視した導入はできないので、改革への理解を求め、ゴールを共有したうえで進めなくてはなりません。

そのほか「既存システムを見直す」「新たなツールやシステムを導入する」「助成金を活用する」などの施策も、働き方改革の実現には有効です。これらのポイントをきちんと押さえたうえで、スムーズな改革の実現を目指しましょう。

まとめ

働き方改革を成功に導くためには、どのような課題やデメリットが生じる可能性があるのかを把握しておく必要があります。人件費の増加や利益の減少、社員の負担増加、モチベーション低下などの課題があることをまず念頭に置いておきましょう。

さまざまな課題やデメリットはあるものの、やはり長い目で見れば、働き方改革によるメリットは決して小さくありません。今後のビジネス環境で生き残るためにも、働き方改革の推進は必須といえるでしょう。

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