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生産性向上の成功事例5つとそのポイントを徹底解説

 2021.10.05  CLOUDIL 【クラウディル】

企業は製品やサービスの創出を通じて市場に価値を提供し、対価を得ることで成長・発展する組織です。そのため、いかにして自社の生産体制を強化するかが重要な経営課題といえるでしょう。そこで本記事では、生産性向上の成功事例を5つ紹介するとともに、重要なポイントについて解説します。

生産性向上に取り組んだ企業の成功事例5選

「生産性」とは、経営資源の投入量に対する産出量の割合を表す指標であり、「生産性=産出量÷投入量」という数式で算出されます。生産性を高めるためには経営資源の「投入量」を最小限に抑え、「産出量」を最大化しなくてはなりません。しかし、生産性向上への取り組みにおいて絶対的な正解は存在せず、企業の組織体系や事業形態によって必要な施策は異なります。

そこで重要となるのが、高い成果を生み出している企業の成功事例に学ぶことです。生産性向上を目指してどういった取り組みを実施し、どのような成果を創出したのか、他社の成功事例から本質を学ぶことで自社の事業戦略に応用できます。それでは、実際に生産性向上に取り組んだ企業の成功事例を見ていきましょう。

株式会社良品計画|業務の標準化とマニュアル作成で過去最高益達成

「株式会社良品計画」が生産性向上を目指して取り組んだ施策は「業務の標準化」です。同社は主に無印良品の小売店舗を展開しており、市場における確かな企業ブランドを確立しています。しかし、2001年に約38億円もの赤字を計上し、経営体制や企業風土の改革を余儀なくされました。そこで同社はトップが主導して社風の改善に取り組み、現場調査から問題点を洗い出すことで2000ページにも及ぶ業務マニュアルを作成します。このマニュアルによって現場の業務効率が大幅に改善され、2015年には過去最高益の約160億円を達成するに至りました。

太洋工業株式会社|会議にルールを定めて残業時間を削減

電気機器メーカーの「太洋工業株式会社」は、会議に具体的なルールを定めることで残業時間を削減し、組織全体の生産性向上に成功した企業です。具体的には「17時以降の会議開催を禁止」「開催時間は45分まで」などのルールや、立ったまま話し合う「起立会議」を導入するといった取り組みによって非効率的な会議を削減しました。その結果、3年間で月の平均所定外労働時間を約10時間削減することに成功しています。

株式会社あしたのチーム|Web面接で採用業務にかかる時間を大幅短縮

人事評価制度構築・運用支援サービスを展開する「株式会社あしたのチーム」は、事業拡大に伴って従業員数が増加し、採用業務に多大なリソースを割いている状態でした。そこで同社が取り入れたのがWeb会議ツールによる面接です。Web会議ツールを用いてオンライン面接を実施し、採用業務にかかる時間の大幅な短縮に成功しました。入社後の研修でもWeb会議をフル活用し、効率的かつ効果的な人材育成に取り組んでいます。

ファイザー株式会社|e-ラーニングシステムの導入で教育コストを削減

製薬企業の「ファイザー株式会社」では、グローバル市場で活躍できる人材の育成が重要課題となっていました。そこで同社は、新規採用者向けの育成プログラム強化とコスト削減を実現すべく「e-ラーニングシステム」を導入します。その結果、導入から1年で160万ドルのコスト削減に成功し、さらに販売担当者向けオリエンテーション・トレーニングの必要工数をおよそ1/2にまで短縮するといった成果を創出しました。

株式会社notteco|ルーティン業務の外注でコストを1/3に削減

シェアプラットフォームの開発・運営事業を展開する「株式会社notteco」では、サービスの普及とともにノンコア業務にリソースを割かれる状況に陥っており、いかにしてコア業務に集中するかが重要な課題となっていました。そこで取り入れたのが、定型業務やルーティンワークなどのアウトソース化です。事務的な月末の経費精算や給料設定の確認などをアウトソース化することで、コストを1/3に削減し、それによってコア業務にリソースの投入が可能になり、組織全体における生産性向上を実現しました。

成功事例からわかる生産性向上のポイント

他社の成功事例から学ぶ上で重要となるのは、「何を行ったのか」という表面的な視点ではなく、「なぜ行ったのか」という本質を捉えることです。そのため、他社と同じ施策を真似するのではなく、取り組みの本質を捉えて自社の事業に落とし込まなくてはなりません。ここからは、成功事例から学べる生産性向上における本質的なポイントについて解説します。

業務の見える化・標準化

株式会社良品計画は、2000ページにも及ぶ業務マニュアルを作成し、現場業務の効率改善をもたらしました。ここで重要となるポイントはマニュアルの作成ではなく、「業務の標準化」「業務の見える化」に取り組んだ点です。一部の人材に依存する属人的な組織体制では長期的かつ継続的な発展は望めません。同社の事例は、既存業務の問題点や無駄を洗い出して能率化・合理化し、ノウハウという「暗黙知」をマニュアルという「形式知」へと落とし込み、ナレッジを共有することで組織全体における生産性向上を実現した好例といえるでしょう。

会議の短縮

組織の生産性を向上するためには、意図が曖昧で集まること自体が目的になっている無駄な会議を削減しなくてはなりません。株式会社あしたのチームがWeb会議ツールを用いて採用業務を効率化したように、グループウェアやチャットツールなどのソリューションを用いることで無駄な会議が削減され、生産性向上につながります。この事例において重要なポイントは、会議を削減することそのものではなく、形骸化している会議を削減することで、人材という経営資源を業績向上に直結するコア業務に投入できるという点です。

ITツールの導入

株式会社あしたのチームやファイザー株式会社は、ITツールの導入によって単純作業や時間がかかる作業を削減し、生産性向上を実現しています。この成功事例の本質はITツールの導入そのものではなく、ソリューションの活用によって自社の経営課題を解決したという点です。近年はクラウドファーストが加速しており、多くの企業がITインフラのクラウド化を進めているものの、必ずしも成果につながっているわけではありません。大切なのは、自社の経営課題を洗い出して言語化・可視化し、それを解決へと導くITツールを選定して導入することです。

アウトソーシングの活用

株式会社nottecoはノンコア業務をアウトソース化し、コア業務に注力することで生産性向上を実現した企業です。冒頭で述べたように、生産性は「生産性=産出量÷投入量」という数式によって算出されるため、いかにして最小のリソースで最大の成果を創出するかが重要な課題です。限られた経営資源を有効的かつ効率的に運用するためには、従業員という人的資源を業績向上に直結するコア業務に投入する必要があります。

まとめ

企業にとって生産性向上は非常に重要な経営課題のひとつです。人口減少や少子高齢化の影響から多くの企業が人材不足に悩まされており、その流れは今後も加速していくと予測されます。このような背景のなかで企業が競争優位性を確立するためには、組織全体における生産性向上が不可欠です。ぜひ、本記事で紹介した成功事例から生産性向上の本質を学び、自社の組織力強化に役立ててください。


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