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テレワークガイドラインまとめ|導入・セキュリティ・就業規則を徹底解説

 2021.11.26  CLOUDIL 【クラウディル】

総務省や厚生労働省が公開しているガイドラインは、テレワークを成功させる助けになりますが、中には「どれを参照したらよいかわからない」「まずはそれぞれの概略を把握したい」という企業担当者や経営者の方もおられるでしょう。そこで本記事では、6つのガイドラインをピックアップし、それぞれの内容をまとめてご紹介します。

テレワークとは

「テレワーク」とは「情報通信技術(ICT)」を使って、場所や時間を柔軟に活用した働き方のことです。テレワークの「テレ(tele)」は、ギリシャ語に由来する「離れた場所」を意味する語で、「電話」の意味ではありません。

テレワークというと、多くの人は「在宅勤務」をまず思い浮かべるかもしれませんが、実際には職場から離れた場所での勤務を広く指す言葉です。ゆえに交通機関での移動中やカフェなどで行う「モバイルワーク」や、レンタルオフィスやシェアオフィスなどで働くことを含む「サテライトオフィス勤務」も、テレワークの一種といえます。

テレワークの導入には、就業規則など各種ルールの改訂や、ガイドラインの策定が求められます。労務管理や良好なコミュニケーションを確保するために、ICT環境の整備も必要です。オフィスに比べて個人宅やシェアオフィス、外出先などの社外では情報漏洩のリスクも懸念されるため、セキュリティも強化しなければなりません。

それらの準備を要するとはいえ、やはり導入メリットのほうが大きいといえるでしょう。テナント賃料や電気代などオフィスコストの削減や、育児・介護との両立が容易になることによる離職率低下が期待できます。事業継続性の面においても、一箇所で勤務する従来のスタイルよりかは確保しやすいでしょう。

テレワークを導入する際にはガイドラインを活用しよう

総務省や厚生労働省では、テレワークに関するさまざまなガイドラインを公開し、導入にあたり注意すべき点や役立つ情報を伝えています。これらのガイドラインを参考にすることで、テレワークの導入をスムーズに進められるでしょう。以下では、6つのガイドラインをピックアップし、それぞれの大まかな内容について解説します。

導入の仕方を参考にするなら「テレワークではじめる働き方改革」

厚生労働省が2016年に発表したガイドブックで、テレワーク導入にあたり知っておくべき内容を網羅的に記載しています。厚生労働省と総務省が連携して実施した、3年間におよぶ「テレワークモデル実証事業」の結果をもとに作られました。

基礎編では、テレワークの効果を数々のアンケート結果を交えて紹介しています。実践編ではテレワークの導入手順や体制・方針・ルール作り、必要なICT環境やセキュリティ対策、導入後の評価・改善まで細かく解説されています。企業規模に合わせたモデル類型を設定しているので、ICT投資や制度・ルールの策定に関し、自社に見合ったものを参考にできます。

実践編2は、導入の大まかなプロセスを押さえてから、特に知りたい項目(ルール作りやICT環境など)を選んで読むのもよいでしょう。導入計画書の見本もあるので、手始めに大まかな導入の目安を書いてみるのもおすすめです。

最新の導入・実施ガイドライン「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」

厚生労働省が2021年に発表したテレワークに関する文書で、2018年に公表したものを名称を含め改訂したものです。改訂後は、コロナ禍での「新しい日常」を意識した内容となっています。

労働者がテレワーク下でも安心して働けるよう、労務管理に重点を置いているのが特徴です。労使双方が本ガイドブックをもとに話し合い、テレワークを成功させるために準備されました。

たとえば、テレワーク下での人事評価制度や、テレワークの費用負担(通信費や、私用端末を使う場合の扱いなど)、テレワーク時の労働災害の補償といった、労務管理上特に考慮すべき点について扱われています。雇用形態(正規・非正規)を理由にテレワーク対象から外さないように、といった注意点も書かれています。そのほか、テレワーク労働者の安全衛生管理に役立つチェックリスト(事業者用)もあるなど、自社の管理体制・教育・作業環境・健康確保対策を確認するのに最適です。

事例を見たいなら「働き⽅改⾰のためのテレワーク導⼊モデル」

総務省が2018年に発表した文書で、テレワークの試行・正式導入・拡大普及の各段階における課題について、先進企業の実例を交えながら対策を紹介しています。企業規模や業種に応じた類型に分類されており、自社に合った課題や実例を中心に確認できます。

たとえば、テレワーク関連ツールの導入コストを懸念している小規模企業には、月額6万円という低コストでテレワーク環境を整えた企業事例が参考になるかもしれません。出退勤システムやログ管理システムなどのツールに、それぞれいくらかかっているかが具体的に書かれています。実例を見るとイメージしやすく、説得力もあるので、経営陣や現場の従業員の理解を得たいときにも役立ちます。

また、最後の数ページには「テレワーク規程」「在宅勤務に関する規程」の実例もあり、自社で規程を設ける際に参考になるでしょう。

セキュリティの参考にするなら「テレワークセキュリティガイドライン」

従来の「テレワークセキュリティガイドライン」を2021年に全面改訂したもので、テレワーク下のセキュリティ対策や事例を提示しています。セキュリティ上の不安ゆえにテレワーク実施をためらっている企業や、セキュリティ対策について理解を深めたい企業にとって、特に役立つでしょう。

近年のテレワークの普及に伴い、Web会議やクラウドサービス、スマートフォンの利用が浸透していること、また標的型攻撃の増加により従来以上のセキュリティ対策が必要となっていることを踏まえた内容です。クラウド利用時に考慮すべき要素として、新たにゼロトラストセキュリティに関する項目も追加されています。クラウドサービスの設定ミスや障害といった、近年増加している問題も取り上げ、対策を掲載しています。

26~27ページには、7つに分類したテレワーク方式(接続方式)のうち、自社に適したものを選ぶためのフローチャートが用意されています。それぞれの特徴を項目別に5段階評価しており、とてもわかりやすい内容です。

中小企業で役立つセキュリティガイドライン「中小企業等担当者向けテレワークセキュリティの手引き(チェックリスト)」

「テレワークセキュリティガイドライン」を補完するものとして、総務省が2020年に発表した手引きです。セキュリティに関する予算や体制が万全でない中小企業に向けて、基本的なセキュリティ対策を実施するための助けとして用意されました。セキュリティ専任の担当者がいない場合を想定して、各章に用語解説も加えられています。

テレワーク方式別にチェックリストが付いているので、セキュリティ対策がどの程度実施できているかを確認するのに役立つでしょう。10ページには、8つに分類したテレワーク方式のうち、自社が実施している(または実施予定の)テレワーク方式を確認するフローチャートがあります。12~13ページには各方式の概要が表示されているので、知りたい内容を効率よく閲覧できます。チェックリストでは、対策の優先度が「◎」「○」などで分けられており、より優先すべき対策が一目でわかります。

テレワークの就業規則を策定するなら「テレワークモデル就業規則 ~作成の手引き~」

厚生労働省が2017年に公表した、テレワークに就業規則の変更が必要な理由や、テレワークに関連した就業規則の例をまとめたものです。テレワークの導入にあたって就業規則を改定する際、どのような内容をどのような文言で加えるべきか、一から考えるのは容易ではありません。本資料には、テレワークの定義や対象者、服務規律、労働時間、出退勤管理などの項目ごとに具体的な規定例が書かれているので、参考にできるでしょう。

テレワークに関する規程は、就業規則そのものに盛り込む場合と、「テレワーク勤務規程」を新たに設ける場合とがあります。本資料では企業ごとの判断によるとしながらも、後者の方法がよりわかりやすいと推奨しています。24~26ページには「在宅勤務規程」を新たに設ける場合のモデルも載っているため、自社で規程を作成する際にテンプレートとして活用することも可能です。

まとめ

ここ数年でも、総務省や厚生労働省からテレワークに関するガイドラインが次々と公表されています。中には、コロナ禍の影響やクラウドサービス利用拡大といった近年の動向を踏まえ、従来のガイドラインを改定したものもあります。視覚的にわかりやすく作成された資料が多いので、テレワークへの理解を深めるうえで大いに役立つでしょう。中小企業を対象とするものや、セキュリティ対策や就業規則に特化したものなどさまざまあるので、必要に応じて参照してみてはいかがでしょうか。

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