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地方創生テレワーク交付金とは?種類や対象事業を徹底解説!

 2021.10.04  CLOUDIL 【クラウディル】

新型コロナウイルスの感染拡大の煽りを受けて、さまざまな企業で遠隔勤務制度の導入が進んでいます。そんななかで多くの企業・団体から注目を集めているのが「地方創生テレワーク交付金」です。本記事では、地方創生テレワーク交付金の概要や種類、対象となる団体や事業などについて解説します。

地方創生テレワーク交付金とは

地方創生テレワーク交付金とは、遠隔勤務環境を構築する設備投資に対して国が総事業費の最大3/4を支援する制度です。リモートワークや在宅勤務の導入による企業の地方進出・移住推進を目的とした制度であり、令和2年度第3次補正予算では100億円が計上されました。対象となるのは、東京・神奈川・千葉・埼玉以外に所在するすべての企業・団体です。そして、東京圏内の都県であっても条件不利地域を含む市町村と、その区域内に限定して事業を行う企業・団体も対象となります。

地方創生テレワーク交付金が誕生した背景

地方創生テレワーク交付金が誕生した背景には、2020年3月11日にパンデミック認定された新型コロナウイルスの感染拡大があります。この未曾有の災害ともいえるコロナウイルスの感染拡大を防止すべく、多くの企業がリモートワークや在宅勤務を導入しました。
中小企業庁は「令和元年度(2019年度)の中小企業の動向」において、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために在宅勤務やリモートワークを実施した企業が、大企業で33.7%、中小企業で14.2%あったと報告しています。新型コロナウイルスが与えた影響の大きさが見て取れる調査結果といえるでしょう。

参照:中小企業庁「令和元年度(2019年度)の中小企業の動向

この新しい勤務体系の普及を背景に関心が高まっているのが、東京圏内の企業に務めたまま地方へ移住する「転職なき移住」です。現在、日本は人口の東京一極集中が深刻な社会問題となっており、東京都は1997年以降、24年にわたって転入超過が続いています。

反対に人口が都道府県別で最少の鳥取県は戦後初となる55万人割れを記録し、人口減少が加速度的に進んでいます。このまま東京一極集中が続けば地方の産業や雇用の過疎化が進み、地域経済の破綻を招くと危惧されていました。そこで、地域社会を活性化すべく整備されたのが、地方への移住・進出を希望する企業・団体を支援する地方創生テレワーク交付金です。
従来、地方移住を希望する人にとって雇用と収入の確保が非常に大きな懸念事項でした。しかし、近年では情報通信技術の進歩・発展によってリモートアクセス環境が整備され、東京圏内の企業に勤務しつつ地方へ移り住むライフスタイルも不可能ではありません。実際に、内閣府の調査によると、東京圏内に在住する人の31.5%が地方へ移り住むことへの関心を示しています。

このように、新型コロナウイルスの感染症対策として普及した遠隔勤務は、転職なき移住や東京一極集中の是正、地方の活性化を実現する基盤としても大きな注目を集めるようになりました。閣府が企業の地方進出を支援することで、東京一極集中を是正するだけでなく、地方の産業や雇用の活性化も期待されています。

参照:内閣府地方創生推進室「地方創生テレワーク交付金について

地方創生テレワーク交付金の対象事業

ここからは、地方創生テレワーク交付金の対象となる事業者について見ていきます。給付対象として次の4つが挙げられています。

まず、遠隔勤務に必要な通信設備を備えた施設を開設したり運営したりする「サテライトオフィス等整備事業」と、地方へ移転する企業やスタートアップ企業に向けて、遠隔勤務に利用する施設の開設支援を行う「サテライトオフィス等開設支援事業」です。これらはシェアオフィスやコワーキングスペースといった新規設備などを拡充して、プロモーションやビジネスマッチングを推進します。

地方への進出企業や移住者に対して、遠隔勤務に適した施設の利用を促進する「サテライトオフィス等活用促進事業」は、既存施設の拡充を促進するものです。最後に、地方へ移転・進出する企業に対して地方創生テレワーク交付金の活用を支援する「進出支援事業」があります。

地方創生テレワーク交付金の種類

地方創生テレワーク交付金は、総事業費の3/4の補助を受けられる「高水準タイプ」と、総事業費の1/2の補助を受けられる「標準タイプ」の2種類が存在します。高水準タイプとして申請するためには具体的な実施計画を策定し、遠隔勤務用の施設を利用する進出企業数や移住者数などを設定しなくてはなりません。具体的には以下のようなKPI(重要業績評価指標)を設定し、有識者による審査を受けて承認を得る必要があります。

高水準タイプ

  1. 遠隔勤務用施設を利用する進出企業数を設定し、そのうち地方への進出企業が3社以上
  2. 遠隔勤務用施設の利用者数を設定し、そのうち移住者数の割合が50%以上
  3. 移住者数が遠隔勤務用施設の所在する市町村の人口の0.01%以上

標準タイプ

  1. 遠隔勤務用施設を利用する進出企業数を設定し、そのうち地方への進出企業が1社以上
  2. 遠隔勤務用施設の利用者数を設定し、そのうち移住者数の割合が30%以上
  3. 移住者数を設定

参照:内閣府地方創生推進室「地方創生テレワーク交付金について

テレワーク導入で地方を活性化しよう

リモートワークや在宅勤務の導入は、従業員エンゲージメントの向上やワークライフバランスの実現に寄与するとともに、人口の東京一極集中の是正と地方の活性化に貢献する施策です。近年は情報通信技術の発達によって東京圏内の企業に勤務しながら地方への移住が可能になり、都市部を離れて自然豊かな地方でゆったり暮らしたいという「ふるさとテレワーク」のニーズも高まっています。

地方創生テレワーク交付金の取り組みとして、地方の古民家や旧公舎を買い取って改修し、遠隔勤務用の施設として活用している企業が増えているのも見逃せないポイントです。新しい時代に即したワークスタイルを構築し、より良い社会をつくるためにも、遠隔勤務制度の整備は現代社会における重要課題の1つと言えるでしょう。

まとめ

近年の社会情勢の変化によって、リモートワークや在宅勤務環境の整備が進み、転職なき移住が進むことで地方へ人の流れを創出し、首都圏への一極集中を是正が進んでいます。地方創生テレワーク交付金は遠隔勤務に適した労働環境を構築する設備投資に対し、最大で総事業費の3/4の補助を受けられる制度です。地方創生テレワーク交付金が、遠隔勤務制度の構築を検討している企業や地方公共団体の事業を後押ししてくれるでしょう。


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