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テレワークのデメリットとは?中小企業で気をつけたい3つのポイント

 2021.11.15  CLOUDIL 【クラウディル】

新型コロナウイルスの感染拡大により、中小企業でもテレワークが浸透してきました。テレワークはオフィス以外の場所で働けるメリットがある一方、明確なデメリットも存在するため、導入の際はデメリットを解決する手段も併せて検討する必要があります。そこで本記事では、テレワークの主なデメリットとその解決策について解説します。

中小企業特有のテレワークのデメリットとは

2019年に発生した新型コロナウイルスの影響により、現在では大企業のみならず中小企業でもテレワークが普及しています。業務効率化やワークライフバランスの実現など、メリットばかりが注目されがちなテレワークですが、多くの企業で定着した今、デメリットも顕在化してきています。

東京商工会議所が2021年5月に実施した調査によると、テレワークの主な課題の上位3つに「情報セキュリティ」「社内コミュニケーション」「PCや通信環境の整備状況」が挙げられています。以下では、テレワークが抱えるこれらの課題について見ていきましょう。
(以下参照元:http://www.tokyo-cci.or.jp/file.jsp?id=1025070

情報セキュリティ

同調査で最も多く指摘されているのが、情報セキュリティ(56.7%)に関する課題です。テレワークはオフィス外で働く都合上、どうしてもセキュリティ管理が個々人の意識に委ねられます。たとえば、喫茶店や図書館など多くの人が集まる空間で作業する場合、作業中のPC画面が人目につきやすいため、情報漏洩のリスクが高まるでしょう。

また、公共のスペースで作業した際、PCやスマートフォンといった端末そのものを紛失、あるいは盗難されてしまうリスクもあります。そこから個人情報や重要データが第三者の手に渡る可能性もあるため、注意が必要です。

このように従業員自身は大丈夫だと思っていても、思いもよらぬところにリスクが潜んでいます。テレワークする場所を限定したり、PCなどの端末管理を徹底したりといった対策が求められるでしょう。

社内コミュニケーション

情報セキュリティに次いで指摘されているのが、社内コミュニケーション(55.9%)に関する課題です。テレワーク環境では上司や同僚、取引先などと直接顔を合わせる機会がほとんどなく、コミュニケーション量が減少しています。それゆえ適切に情報共有できているか、内容が正しく理解されているのかを確認する手間がかかります。

対面であれば身振り手振りも含めた意思疎通が可能ですが、メールや電話などでは言葉だけを頼りにやり取りする必要があります。このように意思伝達の手段が減ったことで、従来よりも少ない情報で意思疎通を図らなければならず、情報共有のミスや認識の齟齬といったディスコミュニケーションが生じやすくなっているのです。

PCや通信環境の整備

PCや通信環境の整備状況に関する課題も、55.1%と高い割合を占めています。テレワークを行うには、当然ながらテレワークできる環境を整えなければなりません。具体的には、デスク・デバイス・ソフトウェア・PC周辺機器などを購入したり、インターネット回線を設置したりします。これらを一通り揃えるには相応の時間と費用がかかるため、十分な予算を組んだうえで計画的に実行する必要があります。

また、それらの費用や通信費・光熱費などを会社側と従業員側のどちらが、どの程度の割合で負担すべきかという問題もあります。従業員に業務上の費用負担が生じる場合、その旨を就業規則へ記載する義務が労働基準法第89条にて定められていますが、テレワークが普及しだしたのは最近のことゆえ、対応が遅れている企業も少なくないでしょう。よって、就業規則の見直しや在宅勤務手当の支給などを検討することも、テレワーク環境を整えるうえで必須といえます。

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ほかにもこんなデメリットが

テレワークの主だったデメリットは上記の通りですが、このほかにも以下のようなデメリットがあります。

勤怠管理

テレワークでは従業員と直接顔を合わすことがなくなる都合、1日にどれくらい業務に就いていたのかが目視で確認できないため、労働時間を把握しにくいデメリットがあります。従業員側も仕事とプライベートの境目が曖昧になりやすく、気づかないうちに長時間労働に陥ることが少なくありません。業務進捗や出退勤の報告を義務づけたり、仕事の時間を明確に区切ったりするなどの対策が求められます。

サボりの発生

各々好きな場所で働くテレワークでは、監視の目が十分に行き届かず、従業員を完全に管理することが難しくなります。それゆえ上司が見ていないところでは、仕事をサボる従業員が出てくる可能性もあります。1人がサボるだけなら大した影響はないように見えますが、1人を許すと次々増えていき、全体の求心力の低下につながります。生産性を著しく損ねかねないため、適切な管理体制を敷く必要があるでしょう。

部下のマネジメント・評価

従来のオフィス勤務では上司の目が行き届いていたため、多角的な観点から人事評価が可能でした。部下が実際に働いている様子を見て、勤務態度やコミュニケーション能力、状況判断能力などの人間性も含めた部分まで評価できていたのです。

しかし、テレワークでは部下が働いている様子を直接確認できないため、こうした人物面の評価が困難です。かといって、成果を重視しようにも作業プロセスが可視化されにくい状況では、従業員の努力をなかなか正当に評価できません。そのため、これらを評価項目として明確化できる、テレワークに即した評価体制の確立が求められます。

テレワークのデメリットを解消する3つの方法

このようにさまざまな課題が残るテレワークですが、これらの課題を解決する方法も存在します。デメリットを適切に解消しつつ、メリットを十分に活かしていくことが、テレワークを成功させるポイントです。以下では、テレワークのデメリットを解消する3つの方法をご紹介します。

コミュニケーションツールを利用する

1つ目は、コミュニケーションツールの導入です。テレワークの重要課題であるコミュニケーション量の減少は、対面での意思疎通が難しくなったことが主な原因であるため、チャットツールやオンライン会議ツールなどの導入により解決可能です。

チャットツールを使えば、忙しいときでも気軽にコミュニケーションが取れます。また、オンライン会議ツールがあれば、オフィス外でも直に参加しているかのような感覚で会議が行えます。これらのツールは、テレワークを実施するうえで不可欠といっても過言ではありません。

ただし、コミュニケーションツールの使い方には注意が必要です。チャットの通知・返信に追われたり、業務時間外でも上司が無遠慮に連絡してきたりすると、それらの対応が煩わしくなり、従業員がやり取りを忌避してしまうおそれがあります。それどころか、生産性の低下やメンタルヘルスの不調などにもつながりかねないため、明確なルールを設けたうえで適切に利用することが大切です。

管理システムを導入する

2つ目は、管理システムの導入です。先にも述べましたが、テレワークには従業員の労働時間を把握しにくいというデメリットがあります。これを解決する方法としては、「ログ管理システム」や「勤怠管理システム」の活用が有効でしょう。

ログ管理システムとは、PCにおける操作データを収集・管理し、誰が・いつ・どの端末で・何をしたのかといった履歴を追跡するシステムです。これにより、おおよその業務フローが把握できるほか、従業員に時間対効果への意識をもたせることが可能です。

一方、勤怠管理システムとは、出退勤時刻の記録やシフト管理、休暇申請といった勤怠管理業務を効率化するシステムです。テレワーク環境でも容易に操作できるため、長時間労働の是正にもつながるでしょう。

評価制度を見直す

3つ目は、評価制度を見直すことです。テレワークの導入に際しては、それに適した評価制度を新たに設ける必要があります。作業中の様子を直接見られないため、基本的には成果ベースとなりますが、だからといって成果ばかりを求めるのもよくありません。

先述したように、成果にばかりこだわりすぎると、その成果を上げるに至ったプロセスが軽視され、従業員の努力が正当に評価されなくなるおそれがあります。人それぞれ得意・不得意があるので、たとえば「仕事は遅いがコミュニケーション能力は高い」といった人にとっては、ときに納得しがたい評価を下されることもあるでしょう。また、評価者ごとに評価方法のバラつきがある場合も同様で、従業員を混乱させる要因となります。

不当な人事評価は従業員のモチベーションを損ね、生産性の低下に直結します。それを避けるためには、評価方法を成果ベースで統一しつつも、いかにして「成果からは見えない部分」まで評価するかを考えなくてはなりません。具体的には、オンライン面談で作業プロセスや自己評価についてヒアリングしたり、人事評価システムを導入したりするなどの施策が効果的です。加えて、従業員の意欲と成長を促せるようなフィードバックができるとなおよいでしょう。

まとめ

テレワークには、情報セキュリティやコミュニケーション、環境整備などの面でさまざまな問題があります。また、これら中心の問題以外にも従業員のサボタージュ対策や勤怠管理など、細かいことを挙げればキリがありません。しかし、これらの問題は各種ITツールを導入したり、テレワークに適した評価制度を確立したりすることで対策できます。今回ご紹介した内容を参考に、適切な運用体制を構築してください。

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