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働き方改革推進支援センターとは?支援内容や事例を紹介!

 2021.11.19  CLOUDIL 【クラウディル】

働き方改革を進めるにあたり、自社に合った方法を知りたいという経営者や企業担当者の方は少なくないでしょう。そうした方々には、「働き方改革推進支援センター」への相談がおすすめです。本記事では、働き方改革推進支援センターの目的や支援内容、実際の効果を示す事例をご紹介します。

そもそも「働き方改革」とは?

政府が推進する「働き方改革」とは、労働環境を見直し、個人の事情に合わせた「多様な働き方」を選択できるようにする改革を指します。日本経済再生のために一億総活躍社会の実現を目指す取り組みです。

働き方改革を進める背景には、少子高齢化による生産年齢人口の減少への対策という面もあります。2018年7月には「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」が公布され、現在ではそれに沿って各企業で改革が進められています。

働き方改革の一環として、テレワークの導入やDX(デシタルトランスフォーメーション)の推進が注目されがちですが、それらは導入すること自体が目的ではなく、あくまで「多様な働き方」が可能な労働環境の構築という目的を達成する一手段です。企業内で種々の改革を行うにあたり、常に働き方改革の主要な目的を意識することで、労働環境の改善や柔軟な働き方の実現が期待できるでしょう。

働き方改革実現の主な課題

働き方改革の主な課題として取り上げられているのが、「長時間労働の解消」「同一労働同一賃金」「労働生産性の向上」の3つです。

1つ目の「長時間労働の解消」に関しては、とりわけ子育て世代の30~40代の長時間労働が多いことが、出生率にも悪影響を及ぼし、生産年齢人口の減少につながっていると考えられています。対策として政府は「罰則付きの時間外労働の上限規制」を設け、2019年4月から大企業で、2020年4月からは中小企業でそれぞれ施行しています。本規制により、過労死の抑制やワークライフバランスの実現といった効果が期待されています。

2つ目の「同一労働同一賃金」については、パートタイム労働者・有期雇用労働者・派遣労働者に対し、基本給や時間外手当における正社員との不合理な待遇差が生じていることが指摘されています。2020年4月(中小企業は2021年4月)に施行された「パートタイム・有期雇用労働法」により、こうした不当な待遇差を設けることが禁じられました。

3つ目の「労働生産性の向上」が求められる理由としては、生産年齢人口の減少と、日本の労働生産性の低さが挙げられます。公益財団法人 日本生産性本部の調査によると、2019年時点の我が国における1人当たりの労働生産性は、OECD加盟37カ国中26位でした。労働生産性を高める対策として、高齢者の就労促進やDX化が進められています。

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働き方改革推進支援センターとは

「働き方改革推進支援センター」は、厚生労働省による「働き方改革の実現を助ける無料相談所」です。全国47都道府県に設置されており、働き方改革に関連して企業が直面する諸課題に対し、ワンストップで支援を行います。働き方改革推進を目指す中小企業の事業主が、来所・電話・メールで社会保険労務士などの専門家に相談できます。

また、専門家の無料訪問による支援を受けることも可能です。1回2時間程度、3回を標準としています。社会保険労務士が企業を訪問し、現状把握・解決方法の提案・フォローアップの3段階に分けて、企業の働き方改革推進をサポートします。

そのほか、支援センターは定期的にセミナーや出張相談会なども開催しているので、都合のよいときを見つけて参加してみるのもよいでしょう。

働き方改革推進支援センターの目的・支援内容

先述の時間外労働や同一労働同一賃金に関する法改正に加え、年次有給休暇の時季指定が大企業・中小企業ともに2019年4月から導入されるなど、近年では働き方改革に関連した動きが活発化しています。支援センターでは、こうした法改正やその他新しい取り組み(テレワークやDX化)についていくのに助けを必要とする、中小企業の事業主をサポートしています。具体的には、主に以下の4つの課題に関して支援を行っています。

  • 長時間労働の是正
  • 非正規雇用労働者の待遇見直し(同一労働同一賃金)
  • 賃金引上げのための生産性向上
  • 人手不足解消のための雇用管理

「テレワークを導入予定だが、就業規則をどのように変えたらよいのかわからない」「従業員がすぐに辞めてしまうが、どうしたらよいだろう」「36協定をどう作るのか知りたい」といった課題に対し、企業の実情や業種に合わせた提案を行っています。利用できる助成金も教えてもらえるので、想定よりも少ないコストで改革を実施できるかもしれません。

働き方改革推進支援センターによるサポート事例

最後に、実際に支援センターを利用した企業事例を3つピックアップしました。わかりやすいよう相談内容・助言内容・支援後の効果に分けてご紹介しますので、自社で利用を検討する際の参考にしてください。

○労務管理の支援【廃棄物処理業】(7名)

  • 相談内容:就業規則が30年改定されておらず、実態に合っていないので、改定すべき内容についてアドバイスを求めました。
  • 助言内容:モデル就業規則をもとに策定を助けました。また、36協定が結ばれていなかったため、過去1年分のタイムカードを調べたうえで助言しました。
  • 支援効果:改定した就業規則と36協定の労働基準監督署への届出が完了しました。

○人手不足解消のための支援【設備工事業】(10名)

  • 相談内容:人材が集まらず定着しないため、就業規則に育児休業などの内容を入れて、魅力をアップさせたいと考えていました。
  • 助言内容:労働時間や休日などの現状について聞いたのち、1年単位の変形労働時間制など、複数の制度を提案しました。また、育児・介護休業規程を就業規則に盛り込めるよう支援しました。
  • 支援効果:1年単位の変形労働時間制を採用し、人材の定着を図るため育児・介護休業制度を明示できました。

○非正規労働者の待遇改善・賃金引上げ【卸売・小売業】(7名、うち非正規4名)

  • 相談内容:正社員と非正社員との待遇格差が大きく、正社員に仕事が集中しているので、非正社員のキャリアアップを図りたいとのことでした。
  • 助言内容:正社員の長時間労働を解消するためにも、非正社員に資格取得や正社員化を促すことと、非正社員の時給を等級別にした賃金規程に改定することを提案しました。また、それらに関連する助成金も紹介しました。
  • 支援効果:非正社員に資格を取得させて正社員登用し、キャリアアップ助成金も利用して賃金総額を1.5割増やせました。結果として、正社員の長時間労働も是正されました。さらに賃金規程の改定により、非正社員の時給も20~30円アップさせられました。

まとめ

働き方改革推進支援センターとは、中小企業における働き方改革の推進を後押しするため厚生労働省が設置した、専門家(社労士など)による支援を受けられる無料相談所です。長時間労働や同一労働同一賃金、賃金引上げ(生産性向上)、人手不足解消といった課題に対しワンストップで支援を行っています。電話・メール・来所による相談のほか訪問支援も行っていますので、働き方改革の推進に課題を感じている場合は、ぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか。

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