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全国中小企業クラウド実践大賞

2018年度 コンテストレポート

株式会社お掃除でつくるやさしい未来

全国クラウド活用大賞決勝大会 総務大臣賞受賞

営業所なし、9割が子育て中の女性、仙台から九州までクラウドでカバーする新しい働き方。

株式会社お掃除でつくるやさしい未来

株式会社お掃除でつくるやさしい未来

株式会社お掃除でつくるやさしい未来

業種:サービス業

従業員数:100人以下

クラウド活用人数:68人

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※本レポートは、総務大臣表彰 全国クラウド活用大賞決勝大会における10分間の最終プレゼンテーションの内容を元に
 構成したものです。

 株式会社お掃除でつくるやさしい未来の前田と申します。あの社名がちょっと長いのでもう一度言います、お掃除でつくるやさしい未来です。

 お掃除でつくるやさしい未来なんで、掃除の会社ね、清掃業ねっていう風に思われた方が多いと思います。はずれです。僕たちは、清掃業ではなくて、製造業だという風に考えております。じゃあ何を作っているのかという事なんですけれども、例えば例にとってもらったら分かりやすいと思うのですが、レストランか何かがあって、地元の野菜で作る和食のお店というのが仮にあったとしたら、それは和食のお店だと思うんですね。地元野菜を素材として和食を出す店。

 で、僕たちの会社の名前です。株式会社お掃除でつくるやさしい未来なので一生懸命お掃除をすることによって優しい未来を創るそれが僕たちの会社だという風に。何こじつけてるんだと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、本気で内外に向けて言っています。

 まず会社の概要からいきます。お掃除っていっても沢山いろんなお掃除があるんですけれども、僕たちが中心としてやっているのはマンションとかアパートとかの共用部分。なので、通路とかゴミ置き場とかエントランスとか駐車場とかのお掃除をするのを中心にやってます。

 スタッフは総勢75名。ここからが非常に特徴的なところかなと思うんですが、75名中男性は4名だけです。残りの71名はすべて女性です。そしてさらにさらに3年前からの新卒が入ってきだしたのですけれども、新卒の女の子3人を除いて残りは全員お母さん方だっていうのが非常に特徴的なところで、さらにいくとそのお母さん方スタッフのうち半分以上は会社に来ません。

 出社しない働き方です。でさらに人に言わせると一番特徴的だねって言われるところでもあるんですが、左の写真、僕たちはお掃除するときに子どもと一緒にお掃除してもいいよという風に言っています。これ、もしですね、箒とちり取りを持たせて、子どもにお掃除させて賃金払ったら、僕は労働基準法違反で捕まっちゃいます。

 だから連れて行くことは奨励をしないし否定もしない。小さなお子さんがいる事が理由に働きたいけど働けないというお母さん方がたくさんいらっしゃって、そしたら連れていってもいいよっていう風に僕たちが言っています。そうするとこれ僕の統計100%ですが子どもが手伝います。手伝いだします。これは100%です。

 で、そういう働き方をして、もう一つ特徴的なのはこの絵に書いてある通り、僕たちのスタッフで一番南では福岡県春日市という所です。で一番北が仙台、それから関東地区それから関西地区に十数名それから福岡、各地にスタッフがいます。

 ですが、営業所とか、支店とか事務所を一切構えていません。一切ないです。ありがたいのは、仙台のお客様が、自分が持っている物件うん十棟というのを、営業所ない、女性がやる、子連れでやっていますといっても、全部任せたって言ってくれる世の中になってきているって言うのが僕が凄く嬉しい事です。

 なぜ、こういうマネジメントができるのかというとこれがクラウドです。僕たちが主に使っているのがサイボウズとサイボウズさんが出しているkintone。それと情報を共有するために、最近はZOOMを入れたり、お客さんとチャットワークを入れたりとかしています。

 今日、実はここに立ってすごく感動したことがあります。

 今から約5年前に地元の地域でお母さん方が出社せずに働いているその姿が素晴らしい、仕事のクオリティも高いから素晴らしいて言って福岡県内でどんどん仕事が増えていったときがありました。

 とてもじゃないけど、僕たちは時間も休みもお母さん方の子育ての時間に合わせてやってますので、そういうお母さん方が福岡県内でも遠くの現場に行くのは不可能なんですね。

 そうなった時にどうしようって悩んでいるときに、たまたまテレワークを導入する会社の支援をしますよということを福岡県がやりました。それを聞いて県に相談したところ、じゃあテレワークの専門家を派遣しましょうという事で、実は(今日特別講演に登壇する)テレワークマネージメントの田澤社長の所の鵜澤さんという方が、北海道から来られて、それも僕は衝撃だったんですが、福岡の田舎の中小零細企業の僕がテレワークを導入するにあたって県に相談したら紹介されたのが北海道の会社さんだったんです。

 その鵜澤さんと一緒にサイボウズを一緒に立ち上げてくださったというのがもともとスタートです。

 クラウドっていうと、皆さん良く僕のマネジメントもそうなんですけれど、遠隔地で出社しない女性だから管理するためにクラウド使ってるんですかってよく言われるんですけども、決してそうではなくて、なぜクラウドを入れたのかというのは、僕たちが一人で色んな所でお掃除をしている女性たちにとって一番の障壁を超えるためだったんです。

 その一番の障壁というのは、出社しないわけだから一人でお掃除しているんですね。営業所に行けば仲間がいます。でも直行直帰で1人でやっているとお掃除していると段々と私一人かも一人ぼっちかもといってモチベーションがどんどん下がっていくんですよね。で、不思議なものでお掃除の仕上がりと心の在り処のモチベーションってリンクしてるんです。

 だから僕たちがクラウドを入れた一番の理由は、いろんな所で働いてもお母さん方が一人で寂しくない仲間がいるんだっていうのを分かってもらいたいから、僕たちは世代を超えて愛されるものをお掃除でつくるっていう思いの元にこういう働き方をやっているんです。

 その同じ想いを共有している仲間がいっぱいいるんだよという事を伝えるために、このクラウドを入れて今ではそのクラウドの中にお客さんも入ってきてもらうようにしました。

 お客さんにもアカウントを差し上げます。そのすることによって1人で子供と一緒に頑張ってお掃除してるお母さん方が、スマホを片手に現場に行って、写真をどんどん上げていくわけですね。クラウドにどんどん写真が上がっていく、それをお客さんが見た時に「なんとかさんありがとう、なんとかさんいつもきれいにしてくれてありがとうね」っていう、お客さんと人としてのコミュニケーションがクラウド上で実現されるんですね。

 それをやる前は、「お掃除の担当の人」とか口が悪い人だったら「お宅のお掃除のおばさん」とかですね、そういう言い方をされてたのが、「何々さんのおかげで」っていう、そういうコミュニケーションが、実はクラウドの中ではじまりだしたというのが、非常に僕にとってはうれしいし、大きなことだなという風に思っています。 

 実際テレワークマネージメントさんから、一緒にクラウドをやりだすとどういう成果が出たかというと、まず最初は福岡だけだったので、1地域しかありませんでした。それが11都市まで増えました。入れた当時は23名のスタッフでスタートしたのが今75名まで増えているので、雇用は3倍です。

 売上げ管理に関しては、当時100棟だったのが、今日本全国で700棟まで増えました。で、この数字の中で僕はうれしいのは、何も売り上げが増えたから嬉しいとかいうのではなくて田舎の中小企業、中小零細の福岡の田舎の僕でも東北に雇用を生み出すことができるのです。

 働きたいけど働けないというお母さんが兵庫県の山奥にもいます。仕事もない、だけれども僕たちとつながることによって僕たちの理念とか思っている事を共有してくれるお客さんがいれば、そこが市場に変わって、そこに共感してくれるお母さん方がいればそこに雇用が生まれる。

 要は都市部にいなくても、地域でも、日本中の地域に雇用を生み出していくことが出来るんだっていうのをこの5年間で実証できたというのが、僕はすごく嬉しいことだと感じています。

 今後、僕たちが目指していること僕たちがやれることっていうのは、そうやって田舎の地域でもいいです、一人の女性にスポット当ててその1人の女性が一生懸命働く、その姿を子どもが見る、子供が見たら100%手伝いだします。そうする事によって僕はその子に正しい就労感というのが生まれてくると思うんです。

 一人の女性を輝かせることしかできないけれども、そういうことによってその子どもの未来、そして子供と一緒にお母さんが掃除してたらゴミ捨てなくなりますよ。そうなると地域がどんどん優しく変わっていく。

 まさしく僕たちは一燈照隅(いっとうしょうぐう)、一隅を照らすことしかできないかもしれない。でもこういう働き方が日本中に広まっていったように、一人の女性を輝かせてその事によって何々町でもいいですよ、同じスタッフがまた一人、また一人と増えていく事によって地域が輝きだす。

 僕は日本というのは地域の集合体です、必ず地域が輝き出せば日本が輝きだすって心から思っています。一燈照隅、萬燈照国(いっとうしょうぐう、ばんとうしょうこく)。この言葉を僕は信じながらクラウドはもちろんのこと様々なITテクノロジーを駆使して日本中で働いているお母さん方と理念、ビジョンを共有しながら、一人また一人と一隅を照らす素晴らしいお母さん方を生み出していきたいなという風に思っています。

 最後に左の写真(ほうきを持ってお手伝いしようとする子供の写真)、この写真は大阪のスタッフから送ってきました。今日行ってきましたって思わず我慢できずにお客さんに送りました。今日お掃除終わりましたって完了の報告のメールで、管理会社さんに。

 普通、完了の報告のメールでこれを送ってきたら仕事なめてんのって言われますよね。でもお客さんは、「もうすぐ冬だから寒くなるので、ケガとか気を付けて頑張って下さいね」って言ってくださいました。ちょっと優しい未来に一歩近づいているのかなという風に感じています。ご清聴ありがとうございました。

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